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ラニチジン錠(先発薬ザンタック)自主回収、発がん性物質NDMA含む可能性

処方薬
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こんにちは!
現役ママ薬剤師の安美です。

先日、胃や十二指腸潰瘍の治療薬として使われているザンタック錠(後発薬:ラニチジン錠)が自主回収となりました。

薬の自主回収っていうのは、
健康被害が出る恐れがある薬を製薬メーカーが自主的に回収、出荷停止にすること。

つまり、ラニチジンや先発薬のザンタックが、しばらく使えなくなるわけですね。

 

ラニチジンは、ガスターと同じくH2ブロッカー。といわれる薬。
胃潰瘍や胃炎によく使われています。

毎日飲んでいた薬が急に使えなくなるだけでも不安なのに、
しかも、ガンになるかもしれないの?と心配になる方も多いと思います。

今回は、ラニチジン錠の自主回収について詳しくお話します。

少しでも不安が軽くなるとうれしいです。

 

 

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ラニチジンの自主回収の理由とは?

 

今回、ラニチジンが自主回収になったのは、
NDMA(N-ニトロソジメチルアミン)という発がん性物質が、使われていた原薬に混入していることが海外で報告されたからです。

原薬というのは、薬をつくる原料で有効成分のことです。

 

薬剤師:安美
薬剤師:安美

NDMA=N-ニトロソジメチルアミンは環境汚染物質のひとつ。
人に対する発がん可能物質に分類されています。
薬だけでなく、いろいろな産業における製造中に発生したり、飲料水や食品(肉・乳製品・野菜など)にも環境汚染物質として検出されることもあります。

 

ちょっと紛らわしいのですが・・・
ラニチジン自体に、発がん性があるわけではありません。

原薬メーカーがつくったラニチジン原薬に、余計な別の物質が混入していたということです。

 

薬剤師:安美
薬剤師:安美

ラニチジンは、世界中で使われている実績ある薬で、副作用情報などの臨床データも豊富です。

 

当該物質の混入の程度や原因等については現在販売メーカーにて調査中であり、服用した場合の発がんリスクについても明らかとなっておりません。

詳細な調査結果が出るまでの間、
ラニチジンの先発薬のザンタックの出荷が一時停止、自主回収となりました。

ちなみに、ザンタックには、
ザンタック錠75、ザンタック錠150、ザンタック注射液50㎎、ザンタック注射液100㎎とありますが、全て対象です。

 

 

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ラニチジン錠は、先発品も後発品も自主回収

 

yahooニュースでも、ラニチジン錠の自主回収が取り上げられていました。

「胃、十二指腸潰瘍薬を回収 ラニチジン販売各社」

確かに、ザンタック(先発品)もラニチジンなんだけど、
どうしても、受ける印象として、ラニチジンという一般名=後発薬となりがち。

 

薬剤師:安美
薬剤師:安美

後発薬(ジェネリック医薬品)については、後発薬の値段が安いのはなぜ?ジェネリック医薬品で賢く医療費を節約に詳しく書いています^^

 

しかも、このyahooの記事が、後発品にしか触れてないんですよね・・・。

先発薬には問題ないけど、
後発薬だけ回収になったの?って勘違いする人が多いんじゃないかなと感じました。

ジェネリック医薬品=安いけど、品質がイマイチと思う方もいらっしゃるんです・・・。

 

そうじゃないんですよ。
先発品のザンタックも、後発薬のラニチジンも自主回収となっています。

発がん性物質の混入は原薬にあるので、先発薬も後発薬も関係ありません。

先発メーカーのGSK(グラクソ)が自主回収を始めたので、後発メーカーも予防的な措置として自主回収することになったというわけです。

 

自主回収されるラニチジン錠(ジェネリック医薬品)は次の通りです。

  • ラニチジン錠75mg「YD」 ラニチジン錠150mg「YD」
  • ラニチジン錠75「KN」 ラニチジン錠150「KN」
  • ラニチジン錠75mg「マイラン」 ラニチジン錠150mg「マイラン」
  • ラニチジン錠75mg「タイヨー」 ラニチジン錠150mg「タイヨー」
  • ラニチジン錠75mg「日医工」 ラニチジン錠150mg「日医工」
  • ラニチジン錠75mg「サワイ」 ラニチジン錠150mg「サワイ」
  • ラニチジン錠75mg「ツルハラ」 ラニチジン錠150mg「ツルハラ」
  • ラニチジン錠75mg「トーワ」 ラニチジン錠150mg「トーワ」
  • ラニチジン錠75mg「JG」 ラニチジン錠150mg「JG」

 

 

ジェネリック医薬品メーカの日医工のHPでは、
「流通在庫に、問題となったメーカーの原薬は使われていないが、予防的な措置として自主回収する」とあります。

また、この発がん性物質の混入の可能性がある原薬を使用したラニチジン錠「日医工」も市場に出回っていないということです。

こうやって断言してもらえると安心しますね!

 

ラニチジン錠の市販薬は?

ラニチジン錠の市販薬には、アバロンZ(大正製薬)などがあります。

私が調べたところ、現在は自主回収などはされていないようです。

ただ、不安な方は他の薬に変えた方がいいですね。

ラニチジン錠と同じH2ブロッカーの市販薬は、
ガスター10(ファモチジン)、アシノン Z(ニザチジン)、アルタットA(ロキサチジン)などがあります。

 

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すでにラニチジン錠を飲んでいる場合はどうしたらいい?

 

今回の自主回収は、健康被害が出る前の予防的処置の意味合いが強いです。

でも、もしかしたら、ガンのリスクが高くなるかも・・・と思いながら、手元にある薬を飲み続けるのは、心と体に悪いですよね。

どちらにしても、ラニチジン錠もザンタック錠も今後は使用できません。

受診して医師の判断のもとに、
その薬自体が必要があるのかないのか、
もし必要なら、ガスター(ファモチジン錠)など他の薬に切り替えた方がいいかを相談してみましょう!

NDMAによる自主回収は、糖尿病の薬メトグルコ錠でもありました。

 

さいごに:ラニチジン錠(先発薬ザンタック)自主回収、発がん性物質NDMA含む可能性

というわけで、
ラニチジン錠の自主回収について詳しくお話してきました。

今回、先発品のザンタック錠も後発薬のラニチジン錠も自主回収となりました。

同じような効果がある胃薬は他にもあるので、不安な方は医師や薬剤師に相談することをおすすめします。