こんにちは!
現役ママ薬剤師の安美です。
風邪や喘息の咳や痰に使われる薬に、アンブロキソールがあります。
風邪をひいた時にもらったことがあるという方も多いと思います。
子どもにも使われます。
自分や子どもが飲んでいることだから、どんな薬か、ちゃんと知っておきたいですよね?
アンブロキソールというのは、成分名。
ジェネリック医薬品(後発薬)の名前でもあります。
市販薬にもありますし、
「アンブロキソールの先発薬はなんですか?」
勤務先の薬局で聞かれることも・・・。
今回は、咳や痰に使われるアンブロキソールについて、先発品や市販薬の情報を含めてまとめました。
風邪薬のアンブロキソールとはどんな薬?
アンブロキソールは、気道の粘膜の分泌液を増加させる薬。
痰のすべりをよくして、痰を出しやすくします。
風邪や喘息の時の去痰薬として、アンブロキソールはよく使われています。
特に、喘息の患者さんに多い、明け方の喘鳴や痰がからむのを和らげる効果が期待されています。
アンブロキソールは、咳止めや抗生物質といった他の薬との飲み合わせの影響もほぼなくて、使いやすい薬です。
アンブロキソールの先発薬はムコソルバン、用量と薬の値段の比較
アンブロキソールは、成分名。
ジェネリック医薬品(後発薬)の名前です。
ジェネリック医薬品については、後発薬の値段が安いのはなぜ?ジェネリック医薬品で賢く医療費を節約に詳しく説明しているので、参考にしてくださいね!
アンブロキソールの先発薬は、ムコソルバンです。
(つまり、ムコソルバンの後発薬はアンブロキソールということ)
ムコソルバン(アンブロキソール)には、15mgと45mgの2つの容量がある
ムコソルバン(アンブロキソール)には、15mgと45mgがあります。
この違いは、薬の成分量の違いです。
ムコソルバン15mgは、1日3回飲む必要がありますが、
ムコソルバン45mgは、1日1回飲むだけで同じ効果があります。
(どちらも合計で45mg)
どうして、1日1回飲むタイプのムコソルバン45mgがあるのかというと、
夕食後に飲むことで、
喘息患者さんに多い朝の喘鳴や痰のからみに効果が期待できるからです。
ムコソルバン15mgよりも薬が効く時間が長く(=LONG)なったのが、ムコソルバン45mg。
ムコソルバンL錠とか言われます。
(後発薬は、アンブロキソールLカプセル、アンブロキソールOD錠45など)
後発薬のアンブロキソールと先発薬のムコソルバンの薬の値段の違い
一般的に、後発薬の値段は先発薬より安いです。
ムコソルバンとアンブロキソールで比べてみましょう!
(2019年度の薬の値段)
・ムコソルバン15mg:15.8円
・ムコソルバンL錠45mg:56.7円
【後発薬】
・アンブロキソール塩酸塩錠15mg:5.6円
・アンブロキソール塩酸塩徐放OD錠45mg:24.2円
・アンブロキソール塩酸塩徐放カプセル45mg:24.2円
ムコソルバン(アンブロキソール)の市販薬
ムコソルバン(アンブロキソール)の市販薬は、パブロンSゴールドWになります。
ただ、ムコソルバンだけでなく、
他の作用機序の去痰薬のムコダイン(カルボシステイン)、咳止めや鼻水、解熱剤成分も入っています。
パブロンシリーズでは、鼻水や痰のケアに力を入れている薬になります。
ムコソルバン(アンブロキソール)とムコダイン(カルボシステイン)の違い
ムコソルバン(アンブロキソール)もムコダイン(カルボシステイン)も、痰を出すのを助ける薬です。
ですが、
ムコソルバンとムコダインでは、痰を出しやすくする方法(作用機序)が違います。
ムコソルバンは、気道の粘膜のすべりをよくしますが、
ムコダインは、荒れた気道の粘膜を改善したり、痰の成分をさらさらにするはたらきがあります。
効き方が違うので、ムコソルバンとムコダインを併用することもあります。
さいごに
というわけで、咳や痰に使われるアンブロキソールについて、先発品や市販薬の情報を含めてお話してきました。
アンブロキソールだけの市販薬はありませんが、
他の風邪薬成分が一緒に配合された市販薬としては、パブロンSゴールドWがあります。
アンブロキソールの先発薬は、ムコソルバンです。
痰を出しやすくするはたらきがあり、風邪や喘息によく使われています。
一日一回飲むタイプと一日三回飲むタイプがあるので、気をつけてくださいね!