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ビオフェルミン市販薬と医療用、実はこんなに違いがある!徹底解説

市販薬
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ビオフェルミンには、
・病院の医師から処方される医療用のビオフェルミン
・薬局やドラックストアで購入できる市販のビオフェルミン
があります。

しかも、医療用にも、市販のビオフェルミンにも複数の種類があります。

この記事では、薬剤師の視点からビオフェルミンの市販薬と医療用の違いを解説します。

薬剤師:安美
薬剤師:安美

市販薬のビオフェルミンの種類や選び方についてもお話ししているので、ぜひ参考にしてください!

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病院で処方されるビオフェルミンの種類と成分・効果

病院で処方される医療用のビオフェルミンは、種類によって成分が違います。
一覧表にまとめました。

■医療用(処方薬)のビオフェルミンの種類一覧

剤型 成分
ビオフェルミン錠剤 錠剤 ビフィズス菌
ビオフェルミン配合散 散剤(粉薬) 乳酸菌(ラクトミン)・糖化菌
ビオフェルミンR錠・散  錠剤・散剤(粉薬) 耐性乳酸菌

 

同じ「ビオフェルミン」でも、錠剤と散剤で成分が違うって知っていましたか?

ビオフェルミン錠剤はビフィズス菌のみを含むビフィズス菌製腸剤ですが、
ビオフェルミン配合散はラクトミンと糖化菌を含む乳酸菌整腸剤です。

ビフィズス菌は腸内で増えて乳酸と酢酸を産生し、腸内菌叢を正常化します。

腸内に存在する場所が違っていて、ビフィズス菌は主に大腸、乳酸菌は主に小腸に存在しています。

効能・効果は、どちらも同じ「腸内菌叢の異常による諸症状の改善」です。

 

ビオフェルミンR錠・散は、抗生物質に耐性をもった乳酸菌が成分です。

効能・効果は、「抗生物質、化学療法剤投与時の腸内菌叢の異常による諸症状の改善」となります。

 

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市販のビオフェルミンの種類と特徴

市販のビオフェルミンも複数の種類があります。

しかも、いわゆる整腸剤だけでなく、便秘や下痢といった症状に対応した成分を含むビオフェルミン製剤もあるので、選ぶ時には注意が必要です。

市販のビオフェルミン製剤の種類一覧表:成分・用法用量

製剤名 成分 用法用量
新ビオフェルミンS錠 乳酸菌(フェーカリス菌、アシドフィルス菌)
ビフィズス菌(ビフィダム菌)
15歳以上:3錠/回、1日3回
5歳~14歳:2錠/回、1日3回
新ビオフェルミンS細粒 15歳以上:1g/回、1日3回
5歳~14歳:2/3g/回、1日3回
3ヵ月~4歳:1/3g/回、1日3回
新ビオフェルミンS錠プラス 乳酸菌(フェーカリス菌、アシドフィルス菌)
ビフィズス菌(ビフィダム菌、ロンダム菌
15歳以上:3錠/回、1日3回
5歳~14歳:2錠/回、1日3回
新ビオフェルミンSプラス
細粒
15歳以上:1g/回、1日3回
5歳~14歳:2/3g/回、1日3回
3ヵ月~4歳:1/3g/回、1日3回
ビオフェルミンVC* ビフィズス菌
乳酸菌
ビタミンC
ビタミンB2
ビタミンB6
15歳以上:2錠/回、1日 3回
ビオフェルミン
ぽっこり整腸チュアブルa**
ビフィズス菌
乳酸菌
ケツメイシエキス
ジメチコン
パントテン酸カルシウム
15歳以上:1錠/回、1日 3回
ビオフェルミン
酸化マグネシウム便秘薬***
乳酸菌
酸化マグネシウム
15歳以上:3~6錠/回、1日1回
11歳~14歳:2~4錠/回、1回
7歳~10歳:2~3錠/回、1回
5歳~6歳:1~2錠/回、1回
ビオフェルミン下痢止め ビフィズス菌
タンニン酸ベルベリン
ゲンノショウコエキス
ロートエキス
シャクヤクエキス
15歳以上:3錠/回、1日3回
11歳 〜14歳:2錠/回、1日3回
ビオフェルミン止瀉薬 乳酸菌(フェーカリス)
タンニン酸アルブミン
ゲンノショウコエキス
ロートエキス
15歳以上:1包/回、1日3回
14~11歳:2/3包/回、1日3回
10~8歳:1/2包/回、1日3回
7~5歳:1/3包/回,1日3回食後
5才未満は服用しない

*ビオフェルミンVCには、悪玉菌の増殖を抑えたり、乳酸菌の生育に好影響するビタミン類が追加。

**ビオフェルミンぽっこり整腸チュアブルaには、胃腸内のガスをとるジメチコン、便を出しやすくするケツメイシ、乳酸菌の生育をサポートするパントテン酸(ビタミン)を追加。

***ビオフェルミン酸化マグネシウム便秘薬には、便を柔らかくして排便を促す酸化マグネシウムを追加。

 

新ビオフェルミンSと新ビオフェルミンSプラスの違いと選び方

新ビオフェルミンSと新ビオフェルミンSプラスは、成分に違いがあります。

新ビオフェルミンSプラスには、ロンガム菌(ビフィズス菌の1種)が新たに追加されています。

このロンガム菌は、整腸作用だけでなく、免疫調節作用や感染防御作用、コレステロール低下作用などが報告されています。

薬剤師:安美
薬剤師:安美

「軟便や便秘だけでなく、風邪をひきやすい」という場合は、
いわゆる整腸剤としての役割プラスアルファを期待して、新ビオフェルミンSプラスを選ぶといいですね。

 

ビオフェルミン下痢止めとビオフェルミン止瀉薬の違いと選び方

止瀉薬(ししゃやく)は、あまり使われない言葉かもしれません。
簡単にいうと、「下痢止め」のことです。

つまり、ビオフェルミン下痢止めとビオフェルミン止瀉薬は同じように下痢に対する効果が期待できる薬です。

ただ成分には違いがあります。

■ビオフェルミン下痢止め
整腸剤成分:ビフィズス菌
腸内殺菌成分(腸内腐敗・発酵を抑制):タンニン酸ベルベリン
鎮痛作用:シャクヤクエキス

■ビオフェルミン止瀉薬
整腸剤成分:乳酸菌(フェーカリス)
収れん作用(炎症を抑える):タンニン酸アルブミン

 

ビオフェルミン下痢止めとビオフェルミン止瀉薬を「どう使い分けるか?」と考えた時、ポイントは以下の3つです。

ビオフェルミン下痢止めとビオフェルミン止瀉薬の選び方

・ビオフェルミン止瀉薬は5歳以上から服用可能。 (ビオフェルミン下痢止めは11歳から)

・腹痛がある場合は、鎮痙作用のあるシャクヤクを含むビオフェルミン下痢止めがおすすめ。

・牛乳アレルギーがある場合は、タンニン酸アルブミンを含まないビオフェルミン下痢止めを選ぶ。

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市販のビオフェルミンの選び方

いろいろと種類がある市販のビオフェルミン製剤。

「どれを選べばよいかわからない!」という方もいると思います。

前述した内容もありますが、再度、選び方についてまとめますね!

 

新ビオフェルミンS、新ビオフェルミンSプラスが合う人

「からだにいいこと、腸活したい!」
「便が出にくい」
「便がゆるい」
緊急事態の不調があるわけではないけど、整腸剤をのんでみようかなという方によいです。

それぞれ、錠剤と粉薬があるので、飲みやすい方を選びましょう。
(錠剤は5歳から対象です)

 

風邪をひきやすい・免疫力を高めたいという方は、新ビオフェルミンSプラス。

 

他にビタミン剤などのサプリを飲んでいる方、飲みたい方は、ビオフェルミンVCを選ぶとよいです。

ビオフェルミン下痢止め、ビオフェルミン止瀉薬が合う方

下痢や軟便でお困りの方におすすめです。

前述したように、
・腹痛がある、牛乳アレルギーの方
→ビオフェルミン下痢止め

 

・5歳-10歳の方
→ビオフェルミン止瀉薬
というように選ぶとよいです。

 

ビオフェルミンぽっこり整腸チュアブルa、ビオフェルミン酸化マグネシウム便秘薬が合う方

便秘や便秘に伴う不調でお困りの方におすすめです。

・便秘がちで、お腹もはりやすい、ガスがたまる
→ビオフェルミンぽっこり整腸チュアブルa

ケツメイシ:穏やかな排便作用
ジメチルポリシロキサン:ガス排出を促進

 

・便秘が続く、便秘+肌荒れや痔など不快な症状がある
→ビオフェルミン酸化マグネシウム便秘薬

酸化マグネシウム:非刺激性便秘薬(習慣性なし)
便の水分量を増やして硬い便をいい具合にやわらかくして排便をスムーズにします。

 

市販薬と医療用のビオフェルミンの大きな違い

善玉菌以外の成分、ビタミン剤や下剤成分などを含む市販のビオフェルミン製剤は、医療用のビオフェルミンとは全く違うのはわかりやすいですね。

 

薬剤師:安美
薬剤師:安美

ビオフェルミン下痢止め、ビオフェルミン止瀉薬、ビオフェルミン便秘薬、ビオフェルミンぽっこり整腸チュアブルaなどは、「ビオフェルミン」という名前がついていても、病院で処方されるビオフェルミンとは全く別の薬と思った方がいいかもしれません。

 

市販のビオフェルミン製剤のうち、善玉菌の整腸剤成分だけを含むのは新ビオフェルミンSと新ビオフェルミンSプラス。
ビフィズス菌と乳酸菌が成分として含まれています。

医療用のビオフェルミンのうち、
ビオフェルミン錠剤はビフィズス菌(ビフィダム菌)、
ビオフェルミン配合散は乳酸菌(フェーカリス菌)と糖化菌が成分として含まれています。

比較するとすぐ分かるように、
市販薬と病院で処方されるビオフェルミンとでは成分の種類が違うんですね。

錠剤タイプだと、
医療用のビオフェルミン錠剤、市販の新ビオフェルミンS、Sプラスともに、ビフィズス菌を含むという共通点はあるものの、
市販薬は、さらに乳酸菌も含んでいる。

粉薬タイプだと、
医療用のビオフェルミン配合散は、乳酸菌と糖化菌を含むが、
市販の新ビオフェルミンS、Sプラスは、乳酸菌とビフィズス菌を含む

というように、共通する点と違う点があります。

つまり、医療用のビオフェルミンと全く同じ成分を含む市販のビオフェルミン製剤はないということになります。

また、医療用のビオフェルミンR錠・散は、抗生物質や化学療法剤を処方時に併用される整腸剤なので、市販薬では同じ適応はありません。

 

まとめ:ビオフェルミン市販薬と医療用、実はこんなに違いがある!徹底解説

ビオフェルミンは、私たちの腸内環境を整えるための整腸薬として有名です。この記事では、市販薬と医療用ビオフェルミンの違いにフォーカスして詳しく解説しました。

市販薬のビオフェルミンにはさまざまな種類があります。
ビオフェルミンは、便秘にも下痢にも効果のある整腸剤ですが、さらに特徴的な成分を追加することで下痢、便秘など目的に応じた使い分けもできます。

また、医療用のビオフェルミン製剤と全く同じ成分を同じ量含む市販薬はありません。
注意してくださいね。

腸内環境を整えるために市販のビオフェルミン製剤を利用する時には、この記事の情報を参考にして、最適なものを選んでください!