ロキソニンを飲んだあとにお酒を飲んでしまった…
「大丈夫かな?」
「病院に行くべき?」
と不安になりますよね。
頭痛や生理痛、歯痛などの強い味方である解熱鎮痛剤の「ロキソニン(成分名:ロキソプロフェン)」。
医療用と同じ成分の市販薬(ロキソニンSなど)も手軽に買えるため、常備している方も多いのではないでしょうか。
結論からいうと、
1〜2杯程度の少量の飲酒であれば、すぐに命に関わるような大きな問題になることはほとんどありません。まずは焦らずに落ち着いてくださいね。
ただし、胃痛や吐き気・黒い便などがある場合は注意が必要です。
薬剤師の視点から、ロキソニン(ロキソプロフェン)とアルコールの飲み合わせについて、もし一緒に飲んでしまった場合の今すぐできる対処法や何時間あければ安心なのかという時間軸の基準などをわかりやすく解説します。

「お酒を飲んだあとに頭痛がしてきたんだけど、今からロキソニンを飲んでもいい?」というご質問、二日酔いやお酒の後の頭痛に対するロキソニンの使用についてもお話しします!
ロキソニンとお酒を一緒に飲むと何が問題?

ロキソニン(成分名:ロキソプロフェン)は、解熱鎮痛剤(NSAIDs)に分類される薬です。
ロキソニンとアルコールと併用することで問題になるのは、主に 「胃への負担」 です。
■ 胃粘膜へのダメージが重なる
ロキソニン → 胃を守る働きを弱める
アルコール → 胃粘膜を直接刺激する
この2つが重なることで、胃炎や胃痛、まれに胃出血のリスクが高まることもあります。
肝臓での代謝も関係しますが、実際に症状としてまず問題になりやすいのは胃腸障害です。
ウォッカなどアルコール度数の高いものをストレートで飲むのも胃への刺激になります。
お酒を飲み過ぎると、胃酸と胃粘液のバランスが崩れ、胃粘膜が傷つきやすくなります。
アルコールは胃や腸の粘膜を直接刺激するほか、血流や消化液の分泌にも影響を与え、消化管障害を起こすことがあります
ロキソニンとお酒(アルコール)の間隔は何時間あけるべき?
ロキソニンとお酒(アルコール)の間隔は、安全を第一に考えるなら、服用前後で「最低でも2時間、できれば4時間以上」あけるのが目安です。
この記事を読みに来ている方は、
「今まさに飲んでしまって焦っている」
「これから飲む予定があって時間を調べている」
このどちらかだと思います。
なぜ「2〜4時間」という数字になるのか、製薬会社が発行する薬の公式説明書(添付文書)のデータをもとに解説します。
・ロキソニン服用後、2〜4時間で体内の薬の濃度はグッと下がる
薬を飲むと、成分が体内で最も濃くなる「最高血中濃度」を迎えたあと、時間の経過とともに徐々に分解されて減っていきます。
ロキソニンの添付文書データによると、
薬を服用してから約1.2時間で血中濃度が半分(半減期)になり、2時間後には約4分の1、4時間後にはごくわずかまで低下することが分かっています。
つまり、ロキソニンを飲んでから2〜4時間以上が経過していれば、体の中の薬の濃度はすでに十分に低くなっているため、アルコールによる悪影響(相互作用)は少なくなると判断できるというわけです。
ロキソニンの添付文書には具体的な時間は記載されていません。
一方、市販の同じロキソプロフェン製剤であるバファリンEXでは、添付文書に以下のように書いてあります。
服用前後は飲酒しないで下さい。
【アルコール摂取時の服用は避けて下さい。
服用後2時間以内のアルコール摂取は避けて下さい。】
薬の効果を邪魔せず、体への余計な負担を避けるためにも、ロキソニンが体内で分解されるまで、最低2時間、できれば4時間は、お酒を飲まないということを覚えておいてくださいね。
ロキソニンを飲んだあとにお酒を飲んでしまった場合
ロキソニンを飲んだあとにお酒を飲んでしまっても、少量(1〜2杯程度)の飲酒ですぐに重大な副作用が起こる可能性は高くありません。
まずは落ち着いて、次の3つを行いましょう。
✔ 今日の飲酒はここでやめる
✔ 水分をしっかり補給する
✔ 胃痛・吐き気・黒い便などがないか様子を見る
以下のような症状があれば、受診を検討しましょう。
✅強い胃痛が続く
✅吐血した
✅黒い便がでた
✅めまいやふらつきが強い
お酒を飲んだあとにロキソニンを飲んでしまった場合
次は逆のパターンで、「お酒を飲んで過ごしていたら、頭痛や歯痛がしてきて思わずロキソニンを飲んでしまった」というケースです。
お酒を飲んでからある程度時間が経っていれば、ロキソニンを服用しても大きな問題になる可能性は低いと考えられます。
目安として、お酒を飲んでから3〜4時間以上経っていれば、アルコールはある程度分解されています。
ただし、お酒が抜ける時間には体重や性別、その日の体調などによる個人差があります。
ロキソニンを服用したあとは、次の点に注意しましょう。
✔ 空腹であれば軽く食事をとる
✔ 水分を十分に補給する
✔ 胃痛・吐き気・黒い便などがないか様子を見る
アルコール健康医学協会によると、体重約60kgの成人男性では、ビール中びん1本、日本酒1合、焼酎0.6合程度のアルコールが体内から分解されるまで約3〜4時間が目安とされています。
二日酔いの頭痛にロキソニンを飲んでも大丈夫?
「お酒を飲みすぎて、ガンガンする頭痛を今すぐ止めたい」
そんなとき、手元にあるロキソニンに頼りたくなりますよね。
ただし、お酒を飲み過ぎた当日の服用はおすすめできません。
ロキソニンは痛みを一時的に和らげますが、二日酔いの原因であるアセトアルデヒドを取り除く薬ではありません。
まずは水分やスポーツドリンクを十分に補給し、体を休めることを優先しましょう。
それでも頭痛がつらい場合は、翌日にロキソニンを服用するのは問題ありません。
ロキソニンを飲むなら「胃を守る成分」や「二日酔い対策」をセットで用意しよう
「頭痛は止めたいけれど、胃が痛くなるのは嫌だな」
「お酒を飲む機会が多いから、次の日に残らない対策をあらかじめしておきたい」
そんな風に感じる方は、ぜひ薬局やネット通販で手に入る以下のアイテムを上手に取り入れてみてください。
ロキソニンと一緒に飲む胃粘膜を保護する胃薬
ロキソニンによる胃への負担が気になる方は、胃粘膜保護成分を含む胃薬を併用する方法もあります。
スクラート胃腸薬は、傷ついた胃粘膜を保護するタイプの胃薬です。
また、市販の「ロキソニンSプラス」のように、最初から胃を守る成分(酸化マグネシウム)が配合されたタイプを選ぶのも賢い選択ですよ。
翌朝スッキリ過ごすための二日酔い対策のアルピタン(五苓散)
小林製薬のアルピタンは、漢方薬の五苓散(ごれいさん)です。
二日酔いの頭痛は、お酒の飲みすぎで体内の水分バランスが崩れ、脳の血管が拡張したり、脳がむくんだり(水が溜まること)することで引き起こされます。
ロキソニンは痛みを一時的にブロックするだけですが、このアルピタン(五苓散)は余分な水分を体の外へ出し、体内の水分の偏りを根本から整えることで、二日酔い特有の頭痛や吐き気を緩和します。
ロキソニンのように胃に負担となる心配がなく、アルコールとの飲み合わせも問題ないため、お酒を飲む機会が多い方のレスキュー薬として薬局でもおすすめしている漢方薬です。
つらい時はぜひ試してみてくださいね!
ロキソニンとアルコールの飲み合わせを薬剤師が解説
この記事では、ロキソニンとお酒(アルコール)を空けるべき時間の間隔や、もし飲んでしまった場合の対処法について解説してきました。
・安全な間隔の目安
ロキソニンの服用前後は、最低でも2時間、できれば4時間以上の間隔を空けるのが鉄則。
・併用がダメな理由
薬とアルコールのダブルの刺激によって、胃痛や胃出血などの「胃腸障害」のリスクが急激に高まるため。
・もし飲んでしまったら
すぐに飲酒をやめて、水や白湯を多めに飲んで横になり、胃痛や黒い便などの異変がないか様子を見る。
・二日酔いの頭痛にロキソニンはつかえるか
翌朝以降の服用なら問題ないが、根本解決にはならないため水分補給と休養が基本。
ロキソニンはお手軽でとても便利な薬ですが、お酒との飲み合わせにはちょっとした注意が必要です。
ご紹介したような胃を守る工夫や二日酔いの心強い味方アルピタン(五苓散)を上手に取り入れてみてくださいね!
この記事は、ロキソニン添付文書、バファリンEX添付文書、厚生労働省e-ヘルスネット、アルコール健康医学協会HPの情報を参考にしています。

