この記事は、お子さん(12歳未満)の咳が止まらない、夜も寝れないと悩む方のために、
「どの市販薬で対応できるのか」
「副作用なく安全に選ぶにはどうしたらよいのか」など、
迷いやすいポイントを薬剤師の目線からわかりやすく解説します。
子どもの咳が長引くと、夜も眠れず親も心配でたまらなくなりますよね。
咳の種類や症状別に使える市販薬の選び方から、家庭でできるケアまでまとめているので、ぜひお役立てくださいね!
子どもの咳の種類を知ろう
子どもの咳にはいくつかの種類があります。
・乾いた咳(空咳)
咳だけが出る場合で、痰はほとんど出ません。
夜にひどくなることがあります。
・痰が絡む咳
喉に痰が絡んでゴロゴロする咳。
痰として老廃物を排出しようとして出る咳です。
・夜だけ出る咳
夜寝ている間だけ咳が出ることがあります。
空気の乾燥が原因の場合も。
一般的な子ども用の咳止め風邪薬の成分を薬剤師が徹底解説!

薬局やドラックストアに行くと、<子ども用>の<咳止め薬>がいろいろと売っています。
例えば、ムヒのこどもせきどめシロップS、宇津こどもせきどめシロップA、キッズバファリンせきどめシロップSなどなど…。
どのメーカーの風邪薬もみな、いわゆる咳や痰に効く子ども用の咳止め風邪薬で、だいたい同じような成分が入っています。
咳止め成分1:デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物
医療用(病院の薬)の咳止め薬、メジコンと同じ成分で、脳の中枢にはたらいて咳を鎮めます。
痰が少ない、乾いた咳に効果的です。
眠気の副作用がでることもあるので注意が必要です。
咳止め成分2:メチルエフェドリン塩酸塩
交感神経を刺激して気管支をひろげて咳や痰を楽にします。
咳き込んで息苦しい時に効果的です。
咳止め成分3:グアイフェネシン
気道の分泌物を増やして痰をうすめて、痰を出しやすくして咳を和らげます。
咳止め成分4:クロルフェニラミンマレイン酸塩
アレルギー性の咳を鎮めます。
咳以外にも、くしゃみや鼻水などの鼻炎、皮膚のかゆみなどのアレルギー症状を抑えるためにも配合されています。
(こちらの働きの方がメジャーかもしれないですね)
咳止め成分5:植物エキス(キキョウ、セネガなど生薬)
痰のきれをよくし、痰を吐き出しやすくて咳を和らげます。
穏やかで安心して飲める成分ですが、苦みを感じるものもあります。
12歳未満の子どもへの使用が禁止された咳止め薬、風邪薬

2019年から、12歳未満の子どもが使えなくなった風邪薬があります。
それは、<コデイン>という咳止めの成分が入った市販の風邪薬です。
コデインリン酸など、医療用(病院の薬)としては、咳がひどい時の咳止めとして現在も使われています。
なんで今回問題になったかというと、
2017年にアメリカで子どもへのコデインの使用が禁止されたのをうけてです。
コデインには、副作用として、呼吸抑制があります。
さらに、12歳未満の子どもではそのリスクが高くなると考えられています。

コデインは、体で代謝されて、咳を鎮めるはたらきをします。
このコデインの代謝には、人種差があることが知られています。
コデインの代謝が低い日本人が呼吸抑制を起こす頻度は低いと考えられていますが、安全性のための予防措置というわけです。
コデイン系の咳止めは強力でよく効きますが、子どもには強すぎます。
現在は、コデイン入りの市販の風邪薬はないはずですが、必ず<コデインを含まない>ことを確認して選んでくださいね!
薬剤師がおすすめする子ども用の咳止め市販薬
市販薬の咳止めを使う時は、病院が受診できない時で自己判断がほとんどですよね。
とくに、子どもに咳止めを使う時には注意が必要です。
先ほどご紹介したような咳を止める成分が入った薬よりも、
痰をのぞく(去痰薬)成分だけでシンプルな市販薬の方が、子どもの咳に安心して使えると私は思います。
実際に、病院を受診すると、咳止めが出るのはよほどひどい咳で眠れない時がほとんどです。
それ以外は、ムコダインやムコソルバンといった去痰薬が処方されることが多いです。
なので、市販の咳止め薬でも、
コデインフリーは当たり前として、
子どもの治るチカラを邪魔しない、シンプルなものを選ぶことをおススメします。

子どもに使える、8歳以上OK、と書いてあっても、いろいろな咳止め成分が入っている市販薬が多いです。
よく成分名を見てくださいね!
この条件にぴったりあう、子どもの咳に対して薬剤師である私がおすすめする市販薬をご紹介します。
ストナ去たんカプセル
・成分:L-カルボシステイン(医療用のムコダイン)、塩酸ブロムヘキシン(医療用のビソルボン)
痰を出しやすくしたり、サラサラにして、痰が絡む咳を和らげます。
- ・用法用量:1日3回食後に服用
- 大人(15才以上):1回2カプセル
8ー14才:1回1カプセル

ストナ去痰カプセルは8歳以上の子どもが服用可能です!
同じ成分の薬として、クールワン去たんソフトカプセルなどもあります。
子どもの咳が気になるけど病院に行くほどではない、
市販薬で対処しようという場合は、
今回ご紹介したよう去痰薬だけが入った市販薬を私はオススメします。
咳が出る=咳止め薬を飲むとは限らない!

子どもの咳が続くと、体力を消耗してしまいます。
なので、咳がひどくて眠れない時は、咳止め薬の出番がくるかもしれません。
ただし、<咳が出たら、すぐに咳止め薬で止めないといけない>というわけではありません。
咳は防御反応のひとつです。
細菌やウィルスを体の外に出して、空気の通り道を確保する役割もあります。
また、喘息の咳を無理に咳止め薬で止めてしまうと、かえって苦しくなってしまうこともあります。
<何も市販薬を飲まない>という選択肢もあるということも心にとめてくださいね!
家庭でできる子どもの咳ケアの工夫
市販薬をのむ前にお家でできる対処法もあります。
・室内の加湿(湿度50〜60%が目安)
・こまめに十分な水分補給
・少し頭を高くして夜の咳を軽減する
・はちみつやマヌカハニーを活用する(1歳以上の場合)
マヌカハニーについては、【薬剤師監修】喉の痛みや風邪対策に効果的なマヌカハニーを徹底解説に詳しくお話ししているので、ぜひ読んでみてくださいね。

ヴェポラッブの貼るタイプのようなものもあります。
カコナールかぜパップは寝苦しい時の咳や鼻づまりに貼るだけで効果的!に詳しくお話しています^^
子どもの咳で病院を受診する目安は?
軽い咳ならホームケアで様子をみても問題ありませんが、以下の場合は病院を受診するようにしましょう。
・38℃以上の発熱が続く
・呼吸が苦しそう、胸が引っ込むような呼吸をする
・咳が2週間以上続く
・緑色・血の混じった痰が出る
市販薬で子どもの咳におすすめは?ママ薬剤師が選ぶ安全な風邪薬
今の記事では、子どもの咳に役立つ安全な市販薬についてお話してきました。
咳が出ても、必ずしも咳止めは必要ではありません。
市販の咳止め薬には、12歳未満の子どもに使用できなくなった成分もあります。
今回紹介した市販薬は痰を出しやすくすることで咳をやわらげます。
病院の処方に近い形の市販薬です。
強めの咳止め薬が欲しいと思ったら、それはもう市販薬で対処できる咳ではない可能性が高いです。
早めに小児科を受診するようにしましょう。
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