薬剤師の安美です。
この記事では、私がおすすめする3つの水虫の市販薬と使い方のコツについてお話しします。
「もしかして、水虫?!」
足の裏やかかとがかゆい、皮膚がひび割れて痛い繰り返す水虫。
休診日や忙しくてすぐに皮膚科に行くことができない時、薬局やドラックストアで買える市販の水虫の治療薬で治ったら便利ですよね。
選ぶ時の参考にしてください^^
薬剤師がおすすめ!水虫の市販薬一覧(ピロエースZ、ラミシール、ブテナブロック)
病院での足の水虫(爪白癬は除く)の治療は、塗り薬(外用剤)が中心です。
水虫の市販薬にはいろいろありますが、やはりよく効くのは、水虫の原因となる白癬菌という真菌に対して殺菌作用をもつ薬です。
その中でも、選ぶならやっぱり病院で処方される薬と抗真菌剤成分が同じ市販薬がおすすめです。
一覧表にした市販薬は、全て処方薬と成分も含有量も同じです。
(あとで、詳しくお話ししますが、市販薬には抗真菌剤成分以外にかゆみ止め、炎症を抑える成分などが追加配合されていることも多いので注意が必要です。)
私がおすすめする市販薬を一覧表にしてみました!
薬剤師がおすすめする水虫の市販薬3成分と処方薬の比較一覧表
以下に一覧表にした水虫の市販薬は全て、
・水虫、いんきんたむし、ぜにたむしに効果があり
・1日1回塗る、使うだけと続けやすい
という点が特徴です。
市販薬 (一般用) |
処方薬 (医療用) |
後発医薬品 (ジェネリック) |
ピロエースZ 剤型:軟膏・クリーム・液 |
アスタット 剤型:軟膏・クリーム・液 |
ラノコナゾール |
ラミシール* メンソレータムエクシブ ネクスト24など 軟膏・クリーム・液・スプレー |
ラミシール 剤型:クリーム・液・スプレー |
テルビナフィン |
ブテナブロック ヒフールV7水虫クリーム クリーム・液・スプレー・ゲル |
ボレー メンタックス 剤型:クリーム・液・スプレー |
ブテナフィン |
*市販薬の水虫治療薬についてはこちらさらに詳しく解説しています。
・ラミシール:ラミシールクリームの市販薬、ラミシールDXやプラスと処方薬の違い
・ブテナブロック:市販薬ブテナブロック違い一覧、足洗いソープは水虫と足臭い対策にも!
水虫治療薬の剤型(軟膏・クリーム・液・スプレー)による使い分け
水虫の治療薬は成分は同じでも症状に合わせていろいろな形(剤型)があります。
どんな時に軟膏を使った方がよいか、液体タイプやクリームタイプとの違いは、一般的にこんな風になっています。
【水虫の症状別の液体、クリーム、軟膏、スプレーの使い分け】
- 液体:かさかさしてかゆい、乾燥している
- クリーム:皮がふやけている、むけている
- 軟膏:ジュクジュクしている、しみる
- スプレー:乾燥している、直接触れずに塗ることができる
ちなみに、クリームタイプの方が一般的に吸収率が高いことが多いので、特にしみたり、乾燥がひどくないのであれば、クリームタイプのものを使った方が治りが早いと個人的には思います。
水虫の市販薬、ラミシールクリーム、ブテナブロック、ピロエースZのどれを選べばいい?
先ほど、一覧表で水虫の市販薬(塗り薬)のおすすめ3種をご紹介しましたが、
「どれを選べばいいかわからない」
という場合に私がおすすめするのが、ピロエースZです。
というのは、市販薬ピロエースZの成分であるラノコナゾールは、市販薬にはない処方薬のルリコンクリーム(ルリコナゾール)と基本骨格が同じイミダゾール系の抗真菌薬だからです。
(もちろん、系統は同じでも化合物(成分)は違います)
ルリコンクリームについては、水虫薬ルリコンクリームには市販品やジェネリックはある?に詳しく書いているので、ぜひお読みください!
ざっくりいうと、ラノコナゾールをもっと効くように改良したのがルリコナゾールという感じです。
ルリコンクリーム(ルリコナゾール)の市販薬があればそれがベスト!ですが、
ルリコナゾールよりは低いものの、ラノコナゾール(=ピロエースZ)も強い抗真菌作用や角質に留まる性質をもっています。
実際に、私がこれまで働いていた薬局でも、水虫の治療薬としては、ルリコンクリームやアスタットクリーム(軟膏)がよく使われています。
なので、水虫の市販薬で迷った時は、ピロエースZを私はおすすめします。
以前に、病院で処方されたラミシールクリームで治った水虫の場合は、同じラミシールの市販薬を使って問題ないと思います。
市販薬のピロエースZはスイッチOTC医薬品(病院でもらう処方せんが必要な医療用の医薬品から、一般用になった(=スイッチした)医薬品)です。
同じ抗真菌薬の成分が同量配合されています。
もちろん、セルフメディケーション税制の対象となります。
セルフメディケーション税制については、医療費控除のセルフメディケーション税制で確定申告できるかも!の記事を参考にしてくださいね!
薬剤師が教える水虫を市販薬(塗り薬)で治す時の注意点
水虫の治療に市販薬の塗り薬を使う場合は、塗り方のコツや注意点があります。
水虫の塗り薬を塗るタイミングはお風呂上りがベスト
お風呂上りは清潔ですし、皮膚がふやけて薬の吸収がよくなるので、水虫の塗り薬を塗るベストタイミングです。
水分はしっかり拭き取ってから塗りましょう。
塗り薬は水虫の場所よりも多めに塗る
皮がむけたり、かゆくなったりしている場所以外にも、水虫は広い範囲にいます。
なので、水虫の塗り薬は、目で見てわかる水虫の部位よりも広め広めに塗りましょう。
「塗り過ぎちゃったかな」と思うくらい広範囲でも大丈夫です。
例えば、足の指の間の水虫の場合だと、すべての指の間に塗った方が効果的と言われています。
水虫薬を塗った後に靴下を履いた方がよいか悩む方は、水虫の塗り薬ルリコンクリームを塗った後に靴下を履いた方がいい?を参考にしてくださいね。
水虫の市販薬の塗る期間はどれくらい?
水虫を市販薬の塗り薬で治すと決めたなら、まず最低1か月は塗り続けましょう。
水虫治療薬を塗り始めると、比較的早い時期に症状が治ったように感じるかもしれませんが、実はまだ白癬菌が残っていることが多いです。
水虫の見た目がよくなったからといって薬を塗るのをやめてしまうと、水虫の再発につながります。
薬で症状が改善されても、最低1か月は塗り続けてください。
水虫の市販薬の添加物や追加配合成分に注意!
市販の水虫治療薬には、有効成分の抗真菌薬以外にもかゆみや炎症を抑える成分が配合されていることがあります。
人によっては、その成分がかぶれや刺激性の原因となるので注意が必要です。
・アルコール
液体やスプレータイプに配合されています。
・クロタミトン、リドカイン
かゆみを抑えるために市販薬だけに追加で配合されています。
クロタミトンはラミシールやピロエース、エクシブシリーズ、リドカインはブテナブロックにも配合されています。
水虫の市販薬を塗り続けても治らない、症状が悪化する場合は、必ず皮膚科を受診するようにしましょう。
NHKのあさイチで紹介されたアロマを使った水虫対策はこちらに詳しく書いています。ぜひお読みください!
NHKあさイチの水虫対策で話題!レモングラス精油アロマで予防する方法
まとめ:水虫によく効く市販薬は?薬剤師が選ぶおすすめ3選と使用上の注意点
というわけで、
薬局やドラックストアでも買える水虫の市販薬のおすすめ3選と使い方のコツについてお話してきました。
水虫の市販の治療薬としては、病院での処方薬と同じ成分の塗り薬で、1日1回塗るタイプのおすすめです。
水虫を市販薬で治すためには、使い方にもコツがあるのでこの記事を参考にしてくださいね。