こんにちは。
現役薬剤師の安美です。
この記事は、足指が痒いと悩んでいる方のために、しもやけと水虫の違いと対処法についてお話したいと思います。
足の指が赤くなって、かゆくてたまらない。
冬だから、しもやけ?
それとも、最近よくブーツを履くから、もしかして水虫?
「しもやけと水虫の違いがわからないから、対処の仕方がわからない。」ということありませんか?
確かに、水虫もしもやけのどちらも、足が赤く腫れたり、かゆくなることが多く、見分け方が難しいですよね。
実際、勘違いして間違ったケアすることで、症状がひどくなる・・・そういう事もあるんです。
この記事を読んで、足指のかゆみの原因の勘違いがなくなって、正しいケアで症状が改善するとうれしいです。
それでは、詳しくお話していきますね!
足指のかゆみの正しいケアのために、しもやけと水虫の違いを知ろう
足がかゆくなる水虫の特徴
足の指だけがかゆいと、もしかして水虫?と不安になりませんか。
最近は、タイツやブーツで足が蒸れるせいか、女性の水虫も増えています。
水虫といえば、暑くて蒸れる夏のイメージがあるかもしれませんが、ブーツを長時間履いて蒸れる冬の水虫も増えています。
水虫は、白癬菌というカビが原因です。
皮膚の角質で増えて、かゆみを引き起こします。
・皮膚の皮がむける
・肌(角質)が固くなる
・水ぶくれができる
水虫の場合、かゆみの他に、このような症状が起きることが多いです。
水虫のケアや予防は、清潔がなにより大切です。
・足の指の間まできれいに洗うこと、
・足ふきマットを毎日変えること、
(我が家はタオル生地を使って毎日洗っています)
・通気性の悪い靴を長時間はかないようにする、
小さなことから気をつけていくといいですね。
しもやけの原因と特徴、水虫としもやけの見分け方
しもやけは、寒さで血行が悪くなって起こる炎症のこと。
水虫とは違って感染が原因ではなく、体の内側に原因があります。
しもやけは、寒い冬に多いですが、季節の変わり目の秋にも多いので、注意が必要です。
気温の差が10℃以上と激しい、秋の終わりから冬の始めにもしもやけが多い印象があります。
もともと冷えやすい方がなりやすいですが・・・
部屋の中と外の急激な温度差や寒暖差で
血流をコントロールする自律神経のバランスがくずれて血行不良を起こすこともあります。
・指が赤紫色になる
・指全体が赤くふくれる
・あたたまると、かゆみがひどくなる
しもやけの場合、かゆみの他に、このような症状が起きることが多いです。
しもやけと水虫は、以下の2つの共通点があることから、間違いやすいです。
・足という同じ場所に症状ができる
・激しいかゆみが起きる
しもやけと水虫の違いを見分けるには、かゆみ以外の症状に注目することがポイントです。
分かりやすく、しもやけと水虫の違いを表にまとめてみました!
しもやけ | 水虫 |
指が赤紫色になる | 赤く腫れるだけでなく、ただれることが多い |
指全体が赤くふくれる | ほとんど見られない |
あたたまると、かゆみがひどくなる | ほとんど見られない |
しもやけと水虫の違いを知ることが、足指のかゆみのケアにとってまず大切ですね。
実際に、しもやけと水虫を勘違いして、
水虫の市販薬を塗り続けて、かえってひどくなってしまうこともあるようです。
水虫の診断をつけるには、
皮膚科を受診して顕微鏡で白癬菌を確認して、水虫と診断となります。
なので、自己判断でのケアには危険も伴います。
薬局やドラックストアで買える水虫の市販薬については、水虫でよく効く市販薬は?薬剤師が選ぶおすすめ3選と使用上の注意点にて解説しています。
水虫は市販薬でも、抗真菌薬を使います。
対して、しもやけは、血行をよくしたり、かゆみを和らげたりする働きがある薬を使います。
水虫薬と比べると、穏やかというかといくか、セルフケアで使いやすいものが多いです。
なので、ここではしもやけの市販薬をご紹介していきます。
薬剤師がおすすめする、しもやけの市販薬
ベルクリーンSクリーム:クラシエ薬品
市販薬ならではの成分配合でおすすめのしもやけ治療薬が、クラシエ薬品のベルクリーンSクリームです。
「効能・効果:しもやけ、ひび、あかぎれ」としっかり表記されている医薬品です。
有効成分は、局所刺激作用で血行を促進するトウガラシチンキと手足の指先の末梢血管を広げて血液循環をよくするトコフェロールです。
ほかに、市販薬でよく使われる痛みやかゆみを止める成分が配合されています。
(ステロイド成分は入っていません)
トウガラシチンキと聞くと、ちょっとびっくりするかもしれませんが、もちろんヒリヒリすることはなく、無香料なので安心してくださいね^^
ユースキンクリームなども気軽に使えていいのですが、医薬部外品なんですね。
やはり、すでにできたしもやけに悩む方には、より効果が期待できる医薬品でまずケアすることをおすすめします。
次におすすめするのが、医療用のヒルドイドクリームと同じ成分、ヘパリン類似物質を含むヒルマイドクリームなどです。
ヒルマイルドクリーム:健栄製薬
病院で処方されるしもやけの薬といえば、ユベラ軟膏が多いですが、市販はされていません。
そして、ユベラ軟膏以外にも、血行を促進して、血行障害による痛みや腫れを軽くするヒルドイドがしもやけ治療に使われることもあります。
ヒルドイドと言えば、保湿剤として有名ですよね。
市販薬もいろいろあります。
医療用のヒルドイドと同一成分、同一配合量です。
ヒルドイドの市販薬については、薬局で買えないヒルドイドは市販薬で代用できる?類似の保湿剤は?で詳しく解説していますので、参考にしてくださいね!
ヒルドイドの市販薬のひとつ、ヒルマイドクリームの効能効果にも、しもやけ(ただれを除く)としっかり明記されています。
マッサージしながら使うと効果的です。
この「ただれを除く」という点、注意してくださいね。
皮膚の皮が剥けてジュクジュクしていたりする場合には、絶対に使わないでください。
そういう場合は、皮膚科を受診しましょう。
まとめ:しもやけと水虫の違いは?薬剤師が教える見分け方と市販薬での対処法
ということで、
足指がかゆいと悩んでいる方のために、しもやけと水虫の違いと市販薬を使ったオススメの対処法についてお話してきました。
水虫としもやけの違いを知ることで、正しくセルフケアすることができます。
ですが、水虫については、<白癬菌>の有無を顕微鏡で見なければ、正確な診断はすることができません・・・。
症状が悪化してしまう前に、時間をみつけて病院を受診してくださいね。
この記事が、足指のかゆみに悩んでいる方の不安を軽くして、間違ったケアを防いで、ツライかゆみの改善につながればうれしいです。