こんにちは！
現役ママ薬剤師の安美です。
水虫治療薬として使われるルリコンクリームという塗り薬。
「処方箋なしでルリコンクリームは薬局で買える？」
「ルリコンクリームに市販薬やジェネリックはあるの？」
という疑問に、この記事ではお答えしていきたいと思います。
「使っていたルリコンクリームがなくなったけど、忙しくて受診できない」
そういう時に、薬局やドラックストアで買うことができたら便利ですのでお役立てください。
ルリコンクリームと同じ成分の爪水虫の薬ルコナックについても違いを解説しますね！
水虫治療薬ルリコンとは？
ルリコンクリーム1％はよく使われている水虫治療薬
水虫の原因は白癬菌といわれる真菌です。
ルリコンは白癬菌に対して殺菌作用を持った抗真菌薬です。
さらに、白癬菌だけでなくカンジダにも有効です。
ルリコナゾールが高い抗真菌活性を有しているだけではなく、他の薬剤より高い皮膚貯留性があるためです。実際白癬に対して、現在最も汎用されているテルビナフィンより、角層への薬剤貯留性が高いことが示されています。
スズケンDIアワー皮膚真菌症治療薬ルリコナゾール 渡辺 晋一 より引用
つまり、ルリコナゾール（ルリコンクリーム）は、テルビナフィン（ラミシールクリーム）と同じくらいかそれ以上の水虫への効果が期待できるというわけです。
個人的には、病院で処方される医療用の水虫の塗り薬では、ルリコンクリーム（ルリコナゾール）が一番おすすめです。
使い方は1日1回患部に塗ります。
爪水虫治療薬ルコナック爪外用液とルリコンの違いは？
ルリコンには、クリーム以外に軟膏や液もあります。
さらに、ルリコンと同じ成分のルリコナゾールを高濃度配合したルコナック爪外用液が後から発売されました。
ルリコン液とルコナック爪外用液の大きな違いは、その濃度です。
ルリコンクリーム、軟膏、液は1％ですが、ルコナック爪外用液は5％です。
（成分は同じルリコナゾールです）
爪白癬は白癬菌が爪の中に入り込むことで起きる爪の水虫ですが、塗り薬での治療が難しく、飲み薬での治療が中心でした。
というのは、塗り薬だと爪の中まで薬の有効成分が届きにくいからです。
ルコナック爪外用液は、ルリコナゾールを高濃度に含み、爪に対する透過性や貯留性も高めて、爪白癬治療剤として使われています。
CQ4：爪白癬にルリコナゾール爪外用液は有用か
推奨度：B
推奨文：肝機能障害等で内服が困難，あるいは内服薬を希望しない中等症以下の爪白癬患者にルリコナゾール爪外用液 5％を用いた外用療法を行うよう勧める引用：日本皮膚科学会皮膚真菌症診療ガイドライン 2019より
ルリコンクリームには市販薬もジェネリックもない！
水虫の治療薬としてよく使われいるルリコンクリーム。
でも残念なことに、ルリコンクリームは、2021年7月現在、日本ではジェネリック医薬品（後発医薬品）は販売されていません。
また、市販薬でも販売されていません。
爪白癬治療薬のルコナックについても、ジェネリックも市販薬もありません。
ルリコナゾールの代用となる水虫によく効く市販薬はある？
「ルリコンクリームに市販薬がないならば、代用できる市販薬はないのか？」
と思いませんか？
ルリコナゾールと全く同じ成分の市販の水虫治療薬はありませんが、
「ルリコナゾールの代わりにこれを使ってみたらどうですか？」とおすすめできる市販薬はあります。
それが、ピロエースZです。
ピロエースZ＝ラノコナゾールは、ルリコンクリーム（ルリコナゾール）と基本骨格が同じイミダゾール系の抗真菌薬の市販薬です。
（もちろん、成分は違います）
ざっくりいうと、ラノコナゾールをもっと効くように改良したのがルリコナゾールという感じです。
ルリコナゾールよりは低いものの、ラノコナゾールも強い抗真菌作用や角質に留まる性質をもっています。
ルリコンクリームと同じ成分ではありませんが、近い水虫治療薬として、市販薬で水虫に対処したい時には私はピロエースzをおすすめします。
ピロエースz＝ラノコナゾールは処方薬のアスタットと同じです。
実際に、私がこれまで働いていた薬局でも、水虫の治療薬としては、ルリコンクリームやアスタットクリーム（軟膏）がよく使われています。
ルリコンクリームとラミシールの使い分けについては、こちらの記事でも詳しく書いています。
水虫の薬ルリコンクリームとラミシールの使い分け、違いを完全比較！
水虫の塗り薬ルリコンクリームを塗った後に靴下を履いた方がいい？と合わせて、お役立てください！
さいごに：水虫薬ルリコンクリームは処方箋なしで買える？ジェネリックはある？
というわけで、この記事では、水虫治療薬のルリコンクリームについてお話ししてきました。
ルリコンクリームやルコナック爪外用液はジェネリック医薬品も市販薬もありません。
ルリコンクリームでの治療を希望する場合は、病院を受診して処方してもらう必要があります。
水虫の市販薬（塗り薬）については、水虫でよく効く市販薬は？薬剤師が選ぶおすすめ3選と使用上の注意点に詳しく書いています！
