薬剤師の安美です。
この記事では、市販の風邪薬パブロンと解熱鎮痛薬として使われるロキソニン(ロキソプロフェン)やカロナール(アセトアミノフェン)の飲み合わせについて、現役薬剤師の私がお話します。
「腰痛でロキソニンを飲んでいるときに風邪をひいた、
市販の風邪薬を同時に飲んでいいのかな?」
「カロナールを頭痛でのんでいるけど、風邪薬のパブロンをのんでいいの?」
「パブロンとロキソニンやカロナールの併用って問題ないの?」
気になりますよね。
市販のパブロンには多くの種類があり、それぞれ成分が異なります。
パブロンとロキソニンやカロナールを併用する場合には、どの種類のパブロンを選ぶかが重要です。
解熱鎮痛薬のロキソニンやアセトアミノフェンと併用できるパブロンについて種類別に詳しく解説します。
現役薬剤師として具体的な情報をお伝えしますので、この記事を読むと、安心して薬を使ってもらえると思います!
パブロンとロキソニン併用、飲み合わせについて種類別に解説
パブロンエースやパブロンメディカルはロキソニンと併用注意!
市販の風邪薬のパブロンにはたくさんの種類があります。
そして、その種類ごとに含まれている成分が違います。
パブロンとロキソニンの併用、カロナールとの飲み合わせを考える場合、ご自身がどの種類のパブロンを服用する(服用した)かをまず確認してくださいね。
パブロンシリーズの中には、ロキソニンと同じタイプ(効き方)の解熱鎮痛薬、イブプロフェンが使われているものがあります。
非ステロイド抗炎症薬(NSAID)と呼ばれる解熱消炎剤で、ロキソニンだけでなくボルタレンなども同じタイプです。
以下の4種類です。
・パブロンエースPRO(微粒、錠)
・パブロンメディカル(T、C、N)
この4種類のパブロンは、解熱鎮痛成分としてイブプロフェンが含まれています。
イブプロフェンはロキソニンと同じ効き方をする成分です。
重複するので併用できません。
すでにロキソニンを飲んでしまった場合は、この種類のパブロンを飲むのはやめましょう。
ロキソニンを飲んだけど、パブロンもどうしても飲みたい場合は、ロキソニンを飲んでから間隔を4~5時間以上あけて飲むようにしてください。
ロキソニンと併用しても問題ない市販のパブロンは?
以下のパブロンシリーズは、ロキソニンとの飲み合わせには問題ありません。
・パブロンSゴールド
・パブロンSα
・パブロンゴールド
・パブロン50
・パブロンS咳止め
上記のうち、パブロンS咳止め以外には、アセトアミノフェンが配合されています。
ですが、ロキソニンとカロナールとの飲み合わせは、効き方(薬が効くメカニズム)が違うので問題ありません。
詳しくは、ロキソニン(ロキソプロフェン)とカロナールの飲み合わせと違いは?でお話ししています!
ただ、併用したからといって相乗効果があるわけではありませんので気をつけてくださいね。
ちなみに、ロキソニンを飲んだ後に、アセトアミノフェン配合のパブロンを飲んでも特に問題はありません。不安にならなくて大丈夫です!
パブロンSゴールドはロキソニンは併用可能だけど、カロナールとの飲み合わせに注意!
カロナールの一般名(成分名)は、アセトアミノフェン。
前述したように、以下の4種類のパブロンシリーズには、アセトアミノフェンが配合されています。
・パブロンSゴールド
・パブロンSα
・パブロンゴールド
・パブロン50
カロナール(アセトアミノフェン)との併用は、成分が重複して飲み過ぎ(過量)になります。
パブロンSゴールドなどアセトアミノフェンを含むパブロンシリーズは、カロナールと併用しないようにしてください。
服用間隔は、4時間以上あけるようにしましょう。
咳がつらいなら、パブロンS咳止めがロキソニンなどと飲み合わせに問題がないのでおすすめ!
パブロンS咳止めは、痰を出しやすくしたり、咳を和らげる成分からなる市販の風邪薬で、解熱鎮痛薬成分は入っていません。
ロキソニンやカロナールといった解熱鎮痛薬との飲み合わせに問題はありません。
咳がつらいときは、パブロンS咳止めを選ぶと、解熱鎮痛薬との併用について悩まないでよいのでおすすめです。
花粉症などに使われる抗ヒスタミン剤のアレグラとパブロンシリーズの飲み合わせについても、アレグラとパブロンは併用できる?飲み合わせに問題ない薬はコレ!にて解説しています。
参考にしてくださいね!
まとめ:風邪薬パブロンとロキソニン併用、カロナールの飲み合わせについて種類別に解説!
この記事では、市販の風邪薬パブロンとロキソニン(ロキソプロフェン)やカロナール(アセトアミノフェン)との飲み合わせについてお話してきました。
市販のパブロンには多くの種類があり、それぞれの成分が違います。
そのため、パブロンの種類によって、ロキソニンやカロナールとの飲み合わせに違いがあります。
以下に簡単にまとめます。
■ロキソニンと併用不可のパブロン:
パブロンエースPRO(微粒、錠)、パブロンメディカル(T、C、N)、パブロンクオリティ錠、パブロンエースAX(微粒、錠)
■カロナールと併用不可のパブロン:
パブロンSゴールド、パブロンSα、パブロンゴールド、パブロン50
■ロキソニン・カロナールと併用可能なパブロン: パブロンS咳止め
この記事がパブロンとの薬の飲み合わせに対する不安を解消に役立てばうれしいです!