新型コロナウィルス感染症とインフルエンザの違いから考える対策法




こんにちは! 現役ママ薬剤師の安美です。

 

中国湖北省武漢市で発生した新型肺炎(新型コロナウィルス感染症)の感染が広がっています。

指定感染症になり、
関連した自粛や休校が続き、
連日、テレビニュースや新聞で報道されてますね。

新型コロナウィルスは感染拡大していますが、まだよくわかっていないことも多いです。
きっと不安な方も多いのではないでしょうか・・・。

 

そこで今回は、新型肺炎の原因となるコロナウィルス感染症について、風邪など他のコロナウィルスやインフルエンザと比較しながら、わかりやすくお話します。

新型コロナウィルス感染症の予防対策のために今すぐできることもまとめました。

この記事を読んで、少しでも不安が軽くなるとうれしいです。

 



コロナウィルスは、重症肺炎だけでなく、風邪や猫の病気の原因にもなる!

ヒトだけかかる風邪のコロナウィルス

 

2019年12月に中国の武漢市で発生した肺炎の原因が、新型のコロナウイルスによるものと後から判明しました。

コロナウイルス自体は、風邪の原因となるウィルスのひとつ
以前から存在しているウィルスです。

 

■コロナウィルスによる風邪

潜伏期間は2ー4日、
感染経路は咳などの飛沫や接触によるもの。

鼻や咳、下痢といった風邪症状がメインで、通常は重症化しません。
(のどに感染しウイルスが増殖して起こる)

 

 

ただし、コロナウィルスには、重症な肺炎を引き起こす種類もあります。

 

動物からも感染する重症な肺炎を引き起こすコロナウイルス

 

風邪のコロナウィルスとは違い、重症肺炎の原因となるコロナウィルスとして、この2種類が知られています。

 

重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(SARS-CoV):コウモリから感染

・中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV):ラクダから感染

偶然にも?動物からヒトが感染したコロナウイルスと考えられています。

 

■肺炎の原因となるコロナウィルス

潜伏期間は2ー14日と風邪よりも長く、
感染経路は咳などの飛沫や接触に加えて、便などの排泄物(SARS)も注意が必要です

 

肺炎は、ウィルスが喉を通過して肺までいってしまって炎症を起こした状態。

肺がうまく機能しなくなって、呼吸困難や息切れといった命に関わる症状を引き起こします。
風邪よりも強い咳や痰、高熱が続きます。

 

薬剤師 安美
同じコロナウィルスが原因でも、
風邪とは違って、潜伏期間が長く(周りにうつす確率が上がる)、症状が重いのが問題ですね・・・。

 

今回の新型コロナウィルス(COVID-19)による肺炎も、発熱や咳が続いた後に息切れなど呼吸器症状を引き起こします。

武漢市には、野生動物市場があり、そこの動物(ヘビやコウモリといった説があるよう)から感染した可能性が高いと考えられてるようです。

重症肺炎という症状や動物が感染源という共通点から、
新型コロナウィルス感染症は、SARSと近いけど、さらにウィルスが進化してヒトに脅威になっている気が個人的にはします。

*新型コロナウィルス感染症は、中国武漢で流行したウィルスとヨーロッパなどで流行している変異したウィルスがあることが分かってきました。

 

さて、動物のコロナウィルスといえば、
猫を飼っている人の中には、不安に思っている方もいるのではないでしょうか?

というのは、猫コロナウィルスもあるからです。

 

猫の病気の原因となるコロナウイルス

猫コロナウイルスは一般的なウィルスで、変異すると命に関わる症状を引き起こす猫伝染性腹膜炎ウイルスになります。

便(排泄物)が感染経路のひとつですが、
猫コロナウィルスは猫だけでヒトには感染しません。

安心してくださいね!

薬剤師 安美
ちなみに、コロナウィルスは、猫だけじゃなく犬やブタやウシなどにも感染します。

 

 

ウィルスが原因となる病気といえば、インフルエンザが有名ですよね。

呼吸器に症状が出るというコロナウィルスとの共通点もあります。

でも、コロナウィルスとインフルエンザウィルスには違いもあります。
その違いからわかる対策法もあるので、詳しくお話していきますね。

 

コロナウィルスとインフルエンザウィルスの比較、違いと対策法

インフルエンザにはワクチン(予防接種)やタミフルやイナビルなどの抗インフルエンザ薬がありますが、
新型コロナウィルス感染症には、現在のところ、有効なワクチンも特効薬もありません。

インフルエンザワクチンは、インフルエンザウィルスに対する予防接種なので、コロナウィルスには効果がありません。

 

マイコプラズマや細菌が原因の肺炎には抗生物質が効きますが、
新型コロナウィルスには抗生物質も効果がありません。

現在のところ、咳に咳止め、熱に解熱剤といった対処療法的な治療法しかありません。

 

新型コロナウィルス感染症の症状がある場合の解熱剤はアセトアミノフェン(パラセタモール)を

2020年3月17日に配信されたニュースによると、
「世界保健機関(WHO)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の症状がある人は抗炎症薬のイブプロフェンの服用を避けるよう勧めた。」そうです。

私も、もし、新型コロナウィルス流行時期に解熱剤を使うとしたら、カロナールが最適だと考えています。
インフルエンザと同じく解熱剤の使用には注意が必要だと思います。

薬剤師としての私の考えと薬局で買える市販のカロナール(アセトアミノフェン、パラセタモール)をインフルエンザの発熱を市販薬で下げたい!使える解熱剤は?に書いているので、ご一読ください。

 

薬剤師 安美
アセトアミノフェンもパラセタモールもカロナールの一般名で、同じ成分です。
日本ではアセトアミノフェンが一般的ですが、国際的にはパラセタモールとも呼ばれます。

 

新型コロナウィルス感染症の対策

 

新型コロナウィルス感染症の予防対策としては、インフルエンザと同じように、
手洗い・うがい・マスク(咳エチケット)に気をつけることが基本です。

首相官邸HP「新型コロナウイルス感染症に備えて:一人ひとりができる対策を知っておこう」に詳しい方法が掲載されています。

マスクをしたいけど家の在庫もなくなってしまった・・・という方は、マスクをハンカチで手作りする方法、縫わない簡単な作り方で詳しくマスクの作り方を解説しているので、家にあるハンカチとゴムで作ってみてくださいね!

 

薬剤師 安美
これを機に、日ごろから病気にならない体つくりもしていこうと思います!

 

また、コロナウイルスは、インフルエンザと同じように<エンベロープ>という膜をもっています。

エンベロープをもつウイルスには、アルコール消毒が効くので、
新型コロナウィルス対策にもアルコール消毒は効果的だと考えられています。

出張や旅行、外出の時にもアルコール消毒できるものを持参しておくと、安心ですね。

 

勤務先の薬局では、インフルエンザシーズンはこのテピカジェルがよく売れています。
(マスクとともに現在欠品中です・・・)

もし、手を洗えない場合は、アルコールを含んだウェットティッシュ(除菌ティッシュ)で手をふいてもよいです。

 

薬剤師 安美
手ピカジェルや消毒用エタノールが売り切れの場合は、無水エタノールや植物性エタノールを使って手の消毒液をつくることができます。
消毒液の作り方、エタノールでアルコール除菌スプレーを手作りする方法で詳しく解説しています。
薬剤師 安美
インフルエンザウィルスや新型コロナウィルスの消毒には、次亜塩素酸ナトリウム消毒液も有効です。
インフルエンザウィルスの消毒にアルコールと次亜塩素酸どっちを使う?に詳しく書いているので、ぜひお読みください!

 

ただ、コロナウィルスとインフルエンザウィルスの違いは、感染経路にあります。

というのは、
インフルエンザウィルスとは違って、コロナウィルスは便(排泄物)も感染経路になると考えられています。

 

だから、不特定多数の人が使うトイレでは、特に注意が必要だと思います。

トイレを我慢するわけにはいかないと思うので、手洗いや場合によってはアルコール消毒などで対策していきましょう。

 

インフルエンザと新型コロナウィルス感染症の症状の違い

日本環境感染学会がまとめた資料によると、
新型コロナウィルス感染症では、インフルエンザと症状に少し違いがあることがわかってきました。

コロナウィルスの方が、発熱が長く(1週間以上)続いたり、だるさ、疲労感が強い傾向があるようです。

 

高齢の人、糖尿病や慢性的な肺疾患、免疫不全などの基礎疾患がある人は重症化する傾向があります。

*新型コロナウィルス感染症の合併症に血栓(血が固まりやすくなる)が報告されるようになっています。

肺に血栓ができれば、呼吸困難、
脳に血栓ができれば、脳梗塞、
腎臓に血栓ができれば、腎障害、腎不全になると考えられます。

体力がない年配の方や持病がある方は、症状の経過に特に注意が必要です。

 

薬剤師 安美
熱を測るときの注意点は、体温計は口とわき、耳のどっちで測る?温度差や測り方のポイントを解説!にまとめているので、参考にしてくださいね!

 

インフルエンザと新型コロナウィルス感染症の潜伏期間の違い

インフルエンザウィルスは、鼻やのどの粘膜に感染した後、1日(24時間)のうちにどんどん増えていきます。

そして、約1-3日後に、高熱や全身倦怠感、頭痛、関節痛などの症状を引き起こします。

つまり、インフルエンザの潜伏期間(感染してから症状が出はじめるまでの期間)は約1ー3日間です。

(インフルエンザに感染、発症してから、3ー7日はウイルスを排出するといわれています。)

 

対して、新型コロナウィルス感染症の潜伏期間は、2-14日(5、6日が多い)といわれています。

なので、よく報道されているように、14日間は様子をみるとなっているのだと思います。

 

しかも、インフルエンザは感染してすぐに熱のピークがくることがほとんど。
数日の発熱ピークが過ぎれば、あとは自然と治ることが多いです。

対して、新型コロナウィルス感染症は、肺炎などの重症化するタイミングが遅いこともあり、不気味に感じます。

 

インフルエンザより新型コロナウィルス感染症の方が潜伏期間が長いということは、
気づかないうちに他の人に感染させてしまうリスクも高くなってしまいます。

まだワクチンや特効薬がない現在、この潜伏期間の長さがインフルエンザよりも怖いと私は感じます。

 

さいごに:新型コロナウィルス感染症とインフルエンザの違いから考える対策法

 

今回は、新型肺炎の原因となるコロナウィルス感染症について、わかりやすくお話してきました。

現在のところ、ワクチンや特効薬がない新型コロナウィルス感染症ですが、
今できる予防法をしっかりして、必要以上に怖がらずに対策していくことが大事かなと思います。

この記事を読んで、少しでも不安が軽くなるとうれしいです。