こんにちは。
現役ママ薬剤師の安美です。
この記事では、後発医薬品への変更が不安な方にオススメするオーソライズドジェネリック(AG)について、お話します。
「先発医薬品と全く同一成分で、効能も一緒なので安心して使えます!」
薬剤師として、患者さんに自信をもって言える後発医薬品が、オーソライズドジェネリック(AG)です。
後発薬の効き目や副作用に不安があるけれど、薬代は安くしたいという方にぜひ読んで欲しいです。
どんな薬がオーソライズドジェネリックに変更できるのか、わかりやすい一覧表もつくりました^^
それでは、詳しくお話しますね。
オーソライズドジェネリックで、あなたの薬代が安くなるかも
オーソライズドジェネリックとは?
後発薬の値段が安いのは、新薬と比べて開発にかかるコストを抑えることができるからでした。
後発薬の値段が安いのはなぜ?ジェネリック医薬品で賢く医療費を節約
ただ、後発品のデメリットとして、
有効成分が同じでも、メーカーによって添加物が違うことがありました。
先発医薬品と全く同じと言いきることができなかったんですね。
その後発薬のデメリットをなくしたのが、オーソライズドジェネリックです。
オーソライズドジェネリックとは、先発医薬品のメーカーから特許権の許諾をうけてつくられた、添加物や原薬、作り方が全く同じ後発薬のことです。
許諾を受けたジェネリック医薬品=Authorized Generic(AG)と呼ばれています。
「AGに変えますか?」
こう薬局で聞かれたら、このことです^^
オーソライズドジェネリックのメリットとデメリット
・先発医薬品より値段が安い後発医薬品。
・しかも、添加物や原薬、製造方法が先発医薬品と同じ。
なんといってもこれが、オーソライズドジェネリックの最大のメリットです。
これまでの後発薬であったデメリット、
添加物や作り方の違いによる薬の効き目や副作用への不安がほぼなくなります。
新薬メーカーの系列の会社が、まったく同じ工場や生産ラインで、オーソライズド ジェネリックを販売することもあります。
つまり、これまでの先発医薬品と名前が変わった(一般名になった)だけ・・・。
・特許権の許諾を受けているため、先発医薬品の特許切れ(一般的な後発薬)よりも前に発売される
他の後発薬よりも早く、半年前発売が可能。
後発薬の発売を待ち望んでいる患者さんにとっては、半年早く発売されるのはうれしいですよね!
メーカー側としても、マーケティング的においしいところがあります。
(系列会社がAGを発売している場合)
先発医薬品からAGに切りかえてもらって、
半年後に他の後発薬が出た後も、そのまま継続して使ってもらえる可能性が高いからです。
オーソライズドジェネリックのメリットをまとめると、
新薬とほぼ同一のものが、値段が安くなって、安定的に生産・供給されるということになります。
逆に、オーソライズドジェネリックのデメリットとしては、
・種類がまだ少ないこと
・後発薬メーカーならではの製剤的な工夫(OD錠や大きさの工夫)は反映されない
というところがあります。
日本初のオーソライズドジェネリックは?
日本初のオーソライズドジェネリックは、アレグラです。
フェキソフェナジン塩酸塩錠 SANIKとして、2012年2月に日医工から発売されています。
アレグラのオーソライズドジェネリックは、この1薬のみです。
オーソライズドジェネリックの一覧表
よく使われる薬について、オーソライズドジェネリックの一覧表にまとめました。
オーソライズドジェネリック | メーカー | 先発医薬品 | メーカー |
フェキソフェナジン | 日医工 | アレグラ | サノフィ |
ベポタスチン | 田辺製薬販売 | タリオン | 田辺三菱 |
モンテルカスト | キョーリン リメディオ |
シングレア キプレス |
MSD 杏林製薬 |
レボフロキサシン | 第一三共エスファ | クラビット | 第一三共 |
バラシクロビル | アスペン | バルトレックス | GSK |
パロキセチン | アスペン | パキシル | GSK |
スマトリプタン | アスペン | イミグラン | GSK |
レバミピド | 大塚製薬工場 | ムコスタ | 大塚製 |
ロスバスタチン | 第一三共エスファ | クレストール | アストラゼネカ 塩野義製薬 |
カンデサルタン | あすか製薬 | ブロプレス | 武田薬品 |
ピタバスタチン | テイカ製薬 | リバロ | 興和 |
オルメサルタン | 第一三共エスファ | ルメテック | 第一三共 |
テルミサルタン | 第一三共エスファ | ミカルディス | 日本BI アステラス |
テラムロ | 第一三共エスファ | ミカムロ | 日本BI アステラス |
カデチア | あすか製薬 | エカード | 武田薬品 |
クロピドグレル | 日医工 | プラビックス | サノフィ |
プレガバリンOD錠 | ファイザー | リリカODD錠 | ファイザー |
*すべての後発薬にオーソライズドジェネリックがあるわけではありません。
やはり、たくさん使われているからでしょうか・・・血圧の薬が多いですね^^;
さいごに
というわけで、
オーソライズドジェネリックについてお話してきました。
「先発医薬品と全く同一成分で、効能も一緒なので安心して使えます!」
薬剤師として、患者さんに自信をもって言える後発薬が、オーソライズドジェネリック(AG)です。
後発薬に切りかえて、薬の値段を安くしたいけど不安という方は、
ぜひ、一覧表をみて、オーソライズドジェネリックを試してみてくださいね!