こんにちは!
現役ママ薬剤師の安美です。
急にものもらい(めばちこ)ができると、目が腫れて痛かったり、目が赤くなったりでつらいですよね。
「眼科に行きたいけど、休日や夜で受診できない。」
「ものもらいを明日までに治す方法はないの?」
「子どもが目を掻いていると思ったら、ものもらいができていた!」
そんな時に役に立つのが、市販の抗菌目薬です。
市販薬の抗菌目薬には、子どもにも使えるものや使い切りタイプもあります。
そこでこの記事では、急にものもらいができた時に役立つ市販の抗菌目薬についてお話します。
ものもらいの原因は細菌だった!
ものもらいは、からだに普通にいる常在細菌(黄色ブドウ球菌、表皮ブドウ球菌)が、まぶたの皮脂腺や汗腺で増えすぎて化膿して起きます。
ものもらいで目が腫れる、赤くなる、痛いという症状が起きても、たいていは自然に治ります。
治療としては、ものもらいの原因となる細菌に抗菌効果のある目薬や眼軟膏がよく効くので使われます。
病院で処方される場合は、クラビット点眼液やタリビット眼軟膏がよく使われます。
炎症が強い場合は、フルメトロン(ステロイド目薬)が使われることもあります。
めばちこ?、めいぼ?、ものもらい(麦粒腫)は感染症です!
ものもらいは、眼瞼(まぶた)や目の縁に黄色ブドウ球菌、表皮ブドウ球菌などの細菌が感染して起こります。まぶたの一部が赤く腫れ、ズキズキするような痛みがあったり、押えると痛いのが特徴です。
ものもらい は医学的には麦粒腫(ばくりゅうしゅ)といいます。ものもらいという呼び名は主に東日本でのもので、地方によっては、「めいぼ」、「めばちこ」などと呼ばれています。最初はかゆく、やがて赤く腫れて痛くなる
ものもらいができれば、最初はまぶたに部分的な赤みが見られますが、この時点では多くの場合、痛みは少なく、軽いかゆみをともなう程度です。症状が進んでくると、「赤み、腫れ、痛み」といったいわゆる「炎症(えんしょう)」の症状が強くあらわれてきます。その後、膿んだ部分が自然に破裂し、膿が出てしまえば、症状が治まり、回復に向かいます。千寿製薬HPより引用
明日までに治したい子どものものもらい!市販薬の抗菌目薬おすすめ3選
ものもらいの対処法としては、でき始めに早めに抗菌剤が配合された目薬(抗菌目薬)を使うと効果的だと考えられています。
急にものもらいができて困った場合は、薬局やドラックストアで買える市販の抗菌目薬を活用しましょう!
いくつか種類がある抗菌目薬の中で、とくに1回使い切りタイプのものをおすすめします!
ものもらいに使い切りタイプの抗菌目薬を使うメリット
・開封後の雑菌などによる汚染の心配も少なく衛生的。
・保存料や防腐剤を添加されておらず、目にやさしい。
・ものもらいの場合、1、2日で治るため余ると期限がきれてもったいない。
(使い切りタイプだと、未開封のまま期限まで保管できる)
こういう理由で使い切りの抗菌目薬を私はおすすめします。
それでは、薬剤師の私が選ぶ子どもでも使える使い切りタイプの市販薬の抗菌目薬を紹介しますね。
ロート抗菌目薬i
抗菌成分スルファメトキサゾールナトリウム+2種類の抗炎症成分配合の目薬です。
有効成分が目の表面に長くとどめる成分も入っているので、より効果が期待できます。
・効能・効果
ものもらい、結膜炎(はやり目)、目のかゆみ、眼瞼炎(まぶたのただれ)
・用法・用量
1回2-3滴、1日5-6回点眼
・20本入り
・ロート抗菌目薬iは何歳から使える?
生後4ヶ月以上の赤ちゃんから使用可能。
効能効果の補足説明をすると、
結膜炎は、白目やまぶたの裏が充血して、かゆくなる症状、
眼瞼炎は、細菌によりまぶたがただれてかゆくなる症状をいいます。
サンテメディカル抗菌
抗菌成分スルファメトキサゾールナトリウム+抗炎症成分+ビタミン剤配合の目薬です。
有効成分が目の表面に長くとどめる成分も入っているので、より効果が期待できます。
・効能・効果
ものもらい、結膜炎(はやり目)、眼瞼炎(まぶたのただれ)、目のかゆみ
・用法・用量
1回1滴、1日3~5回点眼してください。
・20本入り
・サンテメディカル抗菌は何歳から使える?
子ども(1歳以上)から使用可能。
抗菌アイリス使いきり
抗菌成分スルファメトキサゾールナトリウム+2種類の抗炎症成分、ビタミン剤が配合された目薬です。
有効成分が目の表面に長くとどめる成分も入っているので、より効果が期待できます。
・効能・効果
ものもらい、結膜炎(はやり目)、眼瞼炎(まぶたのただれ)、目のかゆみ
・用法・用量
1日3-6回、1回2-3滴を点眼してください。
・18本入り
・抗菌アイリス使いきりは何歳から使える?
「小さなお子様にも使える」としか記載がありませんが、
メーカーに確認したところ、生後6か月以上から使えるとのことでした。
ロート抗菌目薬i、サンテメディカル抗菌、抗菌アイリス使いきりの違い比較一覧表
子どもも使える使い切りタイプの市販の抗菌目薬、ロート抗菌目薬i、サンテメディカル抗菌、抗菌アイリス使いきりの3種類について、一覧表にして成分を比較しました。
成分 | ロート抗菌目薬i | サンテメディカル 抗菌 |
抗菌アイリス 使いきり |
抗菌成分 スルファメトキサゾール |
4% | 4% | 4% |
抗炎症成分 イプシロン-アミノカプロン酸 |
1% | なし | 1% |
抗炎症成分 グリチルリチン酸 |
0.15% | 0.25% | 0.25% |
ビタミン(栄養、代謝促進) タウリン |
なし | 1% | なし |
ビタミン(栄養、代謝促進) ピリドキシン塩酸塩 |
なし | 0.1% | 0.1% |
重要な抗菌成分の濃度は3種類とも同じです。
(市販の目薬で細菌感染用に使える成分は、現在のところサルファ剤のスルファメトキサゾールだけです。)
なので、抗菌性点眼薬としてはどれを選んでも大丈夫ですが、私なら成分がバランスよく配合されている抗菌アイリス使いきりを選ぶかなと思います^^
市販の抗菌目薬が喉に流れる、苦いのは大丈夫?
目薬を使った後に、喉に流れる、苦いという経験はありませんか?
目と鼻や口はつながっているので、目薬を使った後に点眼液が口の中に流れ出てくることもあります。
市販の抗菌目薬の場合、抗菌成分のスルファメトキサゾールが苦いので、目薬をさした後に苦味を感じることがあります。
苦味を感じてそのまま飲み込んでも、体に問題はありません。
もちろん、目薬の品質に問題があるわけではないので安心してくださいね。
対処法としては、抗菌目薬をさしたあと、1分くらい目をとじて目頭のあたりを軽く押さえるとよいです。目薬が鼻や口へ流れていかず、眼に長くとどまるのでより効果が期待できます。
市販の抗菌目薬を使う場合の注意点
ものもらいに市販の抗菌目薬を使う場合は、数日(3、4日)続けて使っても症状が良くならない、むしろ悪化する場合は、すぐに中止して眼科を受診してください。
また、市販の使い切りタイプの抗菌目薬は、ソフトコンタクトレンズをしたまま使用しないでください。
さいごに:子どものものもらいにも使える!薬剤師おすすめの市販の抗菌目薬3選
というわけで、
今回は、急にものもらいができた時に役立つ市販の抗菌目薬についてお話してきました。
私がおすすめする市販の抗菌目薬は、子どもにも使える使い切りタイプです。
急にものもらいができて早く治したい時、薬局やドラックストアで買える市販の目薬は便利ですよね。
ものもらいは疲れたり体力が落ちている時にできやすいともいいます。
抗菌目薬だけでなく、ぐっすり眠って体の内側からも治していきましょう!