こんにちは! 現役ママ薬剤師の安美です。
新型コロナウィルス感染症の流行拡大をうけて、マスクだけでなく、アルコールの手の消毒液も品薄になっているようです。
「いつも使っていた手ピカジェルが売っていないから、自分でつくろうかな」
勤務先の薬局の患者さんや友人から、こんな声がちらほら。
だけど、
「アルコール除菌スプレーってどうやって手作りすればいいの?」
疑問に思いませんか?
薬局やホームセンターにいくと、いろいろな種類のエタノールが売っていて何を買えばいいか迷いますよね。
手の消毒液は、エタノールの種類と濃度に注意するだけで簡単に作ることができます。
消毒用エタノールがない時に、手の消毒液をエタノールを使って手作りする方法について、詳しくお話ししていきますね!
手の消毒液の作り方、エタノールの種類と濃度に注意してつくろう
手の消毒や除菌に使えるアルコール濃度とは?
インフルエンザウイルスなどの手の消毒には、主にアルコール(エタノール)が使われます。
注意してほしいのが、アルコール濃度で、殺菌効果に違いが出るということです。
「消毒用エタノール」として売られているものは、アルコール濃度がだいたい80%です。
この濃度の殺菌力が一番強くて、50%以下になると、十分な消毒効果が期待できません。
市販されているエタノールのうち、無水エタノールはアルコール濃度は高いのですが、消毒効果はかえって低くなります。
【市販されているエタノールの種類】
■無水エタノール
アルコールが99%以上入ったもの。
■消毒用エタノール
アルコール濃度がだいたい80%くらいのエタノール。
最も消毒効果が高い濃度。
皮膚や物の殺菌や消毒に使います。
例えば、大手メーカー健栄製薬の消毒用エタノールは、エタノール76.9~81.4vol%含有となっています。
*無水エタノールを水でうすめることで代用できます!
■消毒用エタノールIP
消毒用エタノールに別の成分、イソプロパノール(IP)が少しだけ入っています。
酒税法の関係(飲用不可能となり免税されます)で、値段が安くなります。
ただし、IP 独特のにおいがあります。
消毒効果は同じですが、直接体につくのは嫌なので、私は掃除用に使っています。
マスクをしたいけど家の在庫もなくなってしまった・・・という方は、マスクをハンカチで手作りする方法、縫わない簡単な作り方で詳しくマスクの作り方を解説しているので、家にあるハンカチとゴムで作ってみてくださいね!
消毒用エタノールがない時の手の消毒液、アルコール除菌スプレーの作り方
消毒用エタノールがあれば、そのまま使えばいいのですが、
ない場合には、エタノールと精製水を使ってつくることができます。
消毒用として使う場合は、エタノールの濃度が大事でしたよね。
市販の消毒用エタノールの濃度は約80%です。
(一般的に、エタノール濃度が60-90%がよいとされています。)
これと同じエタノール濃度の消毒液をつくっていきます!
手の消毒液を手作りする材料
・無水エタノール
・精製水(薬局やドラックストアで100円くらいで売っています。)
・100mLスプレーボトル(丈夫なPET製がおススメ)
手の消毒液の作り方
1:無水エタノールを80mLはかる。
だいたいの目分量でOKです。
私は、計量カップを使ってつくります。
2:無水エタノールをスプレーボトルに入れる。
3:精製水を20mLはかってスプレーボトルに入れて出来上がり。
*精製水ははからずに目分量で入れてもかまいません。
アルコールによる手荒れが気になる方は、グリセリンを少し加えるとよいです!
手の消毒液、消毒用エタノールの使い方
消毒用エタノールは、薄めずにそのまま使います。
アルコール濃度が高いので心配になるかもしれませんが、消毒のためには必ず原液のままで使いましょう。
手指に消毒用エタノールをスプレーして、こすり合わせてもみこんで使えばOKです!
市販のアルコール除菌スプレーも使い方は同じです。
インフルエンザウィルスや新型コロナウィルスの消毒には、次亜塩素酸ナトリウム消毒液も有効です。
インフルエンザウィルスの消毒にアルコールと次亜塩素酸どっちを使う?に詳しく書いているので、ぜひお読みください!
さいごに:消毒液の作り方、エタノールでアルコール除菌スプレーを手作りする方法
というわけで、
消毒用エタノールが売り切れてない時に、手の消毒液をエタノールを使って手作りする方法について、詳しくお話ししてきました。
手の消毒液として使えるアルコール除菌スプレーは、エタノールの種類と濃度に注意するだけで簡単に作ることができます。
売り切れても焦らずに、できることで対策していきましょう!