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男女使えるカンジダ市販薬の塗り薬はある?薬剤師が教える注意点

市販薬
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こんにちは! 現役ママ薬剤師の安美です。

カンジダはデリケートゾーン、陰部の痒みやヒリヒリ感の原因となります。
つらいですよね。

女性も男性もなんとなく病院に行きつらい、
薬局やドラックストアでカンジダ用の塗り薬を市販薬で買えたら便利なのに…
と思う方も多いかもしれません。

そこで、この記事では、カンジダの市販薬について詳しくお話していきたいと思います。

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膣カンジダとは?

 

カンジダは真菌というカビの一種です。
このカンジダ菌は、もともと私たちの体の中にいる常在菌です。

 

カンジダ Candidaは、正常な場合でも皮膚、腸管、女性の陰部に存在しています。

MSDマニュアル家庭版より引用

 

健康な状態なら特に害はなく問題はないのですが・・・
疲れやストレス、病気などで免疫力が低下した時やホルモン変化などでカンジダ菌が増えてしまうと、カンジダ症を引き起こしてしまいます。

 

膣カンジダ症はデリケートゾーンにかゆみなどの症状が出るので、性感染症(STD)と勘違いすることもあるかもしれませんが、自然発症することが多い病気です。
体にもともといるカンジダ菌によるもので、性交渉経験が一度もなくても発症することもあります。

ただし、パートナーに感染させてしまう可能性はあるので注意が必要です。

 

女性に多く生じるカンジダ症は、膣にいるカンジダ菌が増えて起きたもので膣カンジダや外陰膣カンジダ症(膣と外陰部の炎症が起きた場合)と呼ばれます。

 

膣カンジダでは、デリケートゾーンのかゆみや痛み、外陰部が赤く腫れる、ヒリヒリ感、おりもの(膣カンジダ特有のカッテージチーズ状)などの不快な症状が生じます。

 

薬剤師:安美
薬剤師:安美

膣カンジダは女性の5人に1人が経験しているといわれていて、珍しいことではありません。安心してくださいね。

また、赤ちゃんのおむつかぶれに似たカンジダ皮膚炎(乳児寄生菌紅斑(にゅうじきせいきんせいこうはん))もあります。

 

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カンジダの市販薬について薬剤師が解説!

人には相談しにくいデリケートゾーンの悩み。
カンジダの市販薬について解説していきます。

カンジダの市販薬の一覧、医療用医薬品(処方薬)との比較と特徴

カンジダの治療薬として市販されている薬と特徴を一覧表にしました。

市販薬 処方薬(医療用医薬品) 剤型 特徴
エンぺシドL エンぺシド膣錠
クロトリマゾール膣錠
膣錠
クリーム
発泡錠
(溶けやすい)
フェミニーナ
オキナゾールL
オキナゾール腟錠
オキシコナゾール
硝酸塩腟「F」
膣錠 難治性のカンジダ菌
に有効
メンソレータムフレディ
CC
アデスタン腟錠
イソコナゾール
硝酸塩腟錠「F」
膣錠
クリーム
1回の投与で
治療が終了
(CC膣錠)
メディトリート フロリード腟坐剤 膣坐剤
クリーム
坐剤

 

フェミニーナ軟膏はカンジダには効かない!

一覧表にあるように、
エンぺシドやメンソレータムフレディ、メディトリートには、カンジダ治療薬として膣錠と塗り薬があるのですが、フェミニーナは膣錠のみです。

でも、フェミニーナ軟膏ってどこかで聞いたことがありませんか?

はい、もちろんフェミニーナ軟膏自体はあります!
フェミニーナ軟膏はデリケートゾーンのかゆみやかぶれの塗り薬ですが、カンジダ菌に効果がある成分は含まれていません。

 

薬剤師:安美
薬剤師:安美

ちなみに、フェミニーナ軟膏の主成分はかゆみをおさえるリドカインやジフェンヒドラミンです。

 

カンジダの膣剤と塗り薬(クリーム剤)の使い分けは?

カンジダの治療薬には複数の種類があります。
どれを使えばいいか迷わないように解説していきますね!

デリケートゾーンのかゆみや発疹はなく、おりものや膣内部の熱感といった症状だけひどいという場合は、膣錠の使用をおすすめします。

おりものは変化なく、デリケートゾーンのかゆみだけが気になる場合は、塗り薬だけでいいと思いがちですが・・・
膣錠と塗り薬を両方使うことをおすすめします。

というのは、膣内にもカンジダ菌が増量している可能性があるからです。

また、生理中は薬が流れ出てしまう可能性があるので、使用しないでください。

 

膣カンジダの市販薬、メンソレータムフレディCC1膣錠は1回1錠で終了!

カンジダの市販薬で私がおすすめするのは、メンソレータムフレディCC1A膣錠です。

というのも、
他のカンジダ市販薬は、成分量の関係で6日間続けて使わないといけないのですが・・・

メンソレータムフレディCC1A膣錠は、医療用と同じ成分量なので、1錠を1回使うだけで治療が終了してしまうんです!

(1日で治るというわけでなく、1回の使用で他の治療薬を6日間使ったのと同じ効果があるということです。)

負担が少なくて楽ですよね。

さらに、メンソレータムフレディには同じ成分の塗り薬もあるので、併用して相乗効果が期待できます。

・メンソレータムフレディCCクリーム

 

ただし、メンソレータムフレディCC1(メンソレータムフレディCC1A;アプリケーションつき)は要指導医薬品なので、対面販売が義務付けられており、インターネットなどでは販売されていません。

「薬局やドラックストアに行く時間がない」
「家まで届けてほしい」
という方は、6日間使うタイプを使うといいですね。

メンソレータムフレディCC膣錠

 

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市販薬を使えるのは、再発したカンジダのみ!

カンジダの市販薬には大切な決まり事があります。

 

それは、市販薬はカンジダを再発した場合しか使用できないということです。

 

というのも、
カンジダかどうかを自己判断するのはとても難しいからです。

 

「デリケートゾーンがかゆい、いつもと違うおりものが続く、
もしかしたら、膣カンジダかもしれない」
という場合には、まず婦人科や産婦人科で確定診断する必要があります。

 

カンジダは常在菌なので、繰り返し再発することが多いです。

でも、一度カンジダと確定診断されて、再度同じ症状が出た場合は、カンジダの再発の可能性が高いです。
その場合は、薬剤師に相談の上、市販薬で治療することが認められています。

 

繰り返しますが、カンジダの市販薬、膣錠も塗り薬も、膣カンジダの再発の時のみに使用することを目的として販売されています。

 

薬剤師:安美
薬剤師:安美

「カンジダの市販薬を使っても全く効かない、むしろ悪化してしまう」という状態になるのを防ぐためなので守ってくださいね。

 

カンジダの塗り薬の市販薬は男性も使える?

女性に多い膣カンジダですが、男性にも症状が出ることがあります。

男性のカンジダの場合も再発ならば市販薬で対処することができます。

ただし、初めての症状の場合は、カンジダかどうかを自己判断せずに、泌尿器科などを受診するようにしましょう。

 

薬剤師:安美
薬剤師:安美

ちなみに、いんきんたむし(股部白癬;こぶはくせん)は、水虫の原因にもなる白癬菌という真菌による感染症です。
同じカビが原因でもカンジダとは違うので注意してくださいね!

 

男性のカンジダに市販薬のラミシールクリームは使える?

水虫(白癬菌)の治療に使われるラミシールクリーム。

実は、皮膚カンジタ症にも使われる抗真菌薬です。

なので、成分的には、ラミシールクリームはカンジダにも使えるということになります。

 

ですが、市販薬のラミシールクリーム(ラミシールDX、ラミシールプラスクリームなど)の効能効果は、みずむし、いんきんたむし、ぜにたむしのみ。
カンジダ症に対する記載はありません。

 

市販薬と処方薬でラミシールクリーム(難航も)に認められている効能効果が違うんですね。

 

市販薬は自分の判断と責任で購入して使う薬。
なので、副作用のリスクを抑えるために、安全性が優先されています。

 

決められた使い方を守らなかった場合、
万が一、副作用が出た時に救済措置「医薬品副作用被害救済制度」の対象にならないという問題もあります!

市販のラミシールクリーム(ラミシールDX、ラミシールプラスクリームなど)をカンジダ症で使う時は自己責任となるので要注意です!

 

 

薬剤師:安美
薬剤師:安美

ラミシールクリームの市販薬については、ラミシールクリームの市販薬、ラミシールDXやプラスと処方薬の違いに詳しく書いているので参考にしてくださいね!

 

注意!カンジダにステロイド軟膏を塗ってはいけない

カンジダはカンジダ菌という真菌が増えて起きる症状なので、抗真菌剤が使われます。

かゆみがひどいとかゆみ止めを塗りたくなるかもしれませんが、他の塗り薬を使うと、カンジダが悪化してしまう恐れもあります。

特に、ステロイド成分が入った塗り薬は注意です!
ステロイドの免疫抑制作用により、カンジダ菌が増えて悪影響をあたえる可能性が高いからです。

おしりがかゆい、おむつかぶれは原因によって市販薬の使い分けが必要!にも詳しく書いていますので参考にしてくださいね。

 

まとめ:女性も男性もカンジダで市販薬は再発の時だけ!薬剤師が教える注意点

というわけで、カンジダの市販薬について、一覧表にして詳しくお話してきました。

カンジダの市販薬には、膣錠や塗り薬(クリーム)があります。
ただし、使用できるのは男女ともに再発したカンジダのみなので注意してください。

カンジダは似たような他の病気もあるため、自己判断するのが難しいです。
カンジダかもしれない症状が初めて生じた時は、女性は婦人科か産婦人科、男性は泌尿器科を受診するようにしましょう。

この記事を書いた人

調剤薬局に勤めるママ薬剤師。
昭和生まれの二児の母。
薬局やドラックストアで売っている市販薬を中心に、知って得する薬の知識や気になる薬の飲み合わせなどのお役立ち情報をブログに書いています。

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市販薬市販薬:カンジダ治療薬
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