こんにちは!現役ママ薬剤師の安美です。
花粉症やアレルギーで目のかゆみが続くとつらいですよね。
「忙しくて病院に行けない」
「目のかゆみを今すぐなんとかしたい!」
という時に役立つのが、薬局やドラックストアで買える市販のアレルギー用の目薬です。
いろいろな種類の目薬がありますが、
その中でも今回は、花粉症の目のかゆみ対策にも役立つアルガード目薬の違いを一覧表にして比較しながらお話します。
購入する時の参考にしてくださいね!
花粉症の目のかゆみに役立つアルガード目薬の違いを比較!
アルガード目薬にはいくつか種類があります。
わかりやすく一覧表にまとめました。
アルガード目薬の違い比較一覧表
商品名 | 有効成分 | 清涼感* | 用法用量 | 子ども | 妊婦 授乳中 |
アルガード クリアブロックEXa |
・クロモグリク酸Na ・クロルフェニラミン ・プラノプロフェン ・コンドロイチン |
あり +4 |
1回1~2滴 1日4回点眼 |
7才以上 | 不可 |
アルガード クリアマイルドEXa |
なし | ||||
アルガード クリアブロックZ |
・クロモグリク酸Na ・クロルフェニラミン ・プラノプロフェン ・コンドロイチン (EXaより濃度が高い) |
あり +4 |
1回1~2滴 1日4回点眼 |
7才以上 | 不可 |
アルガード クリアマイルドZ |
なし | ||||
アルガード クリニカルショット |
・トラニラスト ・クロルフェニラミン ・プラノプロフェン ・タウリン |
あり +4 |
1回1~2滴 1日4回点眼 |
7才以上 | 不可 |
アルガード クリニカルショット マイルド |
なし | ||||
アルガード | ・クロルフェニラミン ・グリチルリチン酸 ・ヒドロゾリンビタミン ・ビタミンB6 |
あり +4 |
1回1~2滴 1日3~6回点眼 |
使用可能 | 使用可能 |
アルガードs | なし | ||||
アルガード クールEX |
・クロルフェニラミン ・水溶性アズレン ・ヒドロゾリン ・ビタミンB6 |
あり +5 |
1回1~2滴 1日3~6回点眼 |
使用可能 | 使用可能 |
アルガード コンタクトa |
・クロルフェニラミン ・コンドロイチン硫酸 ・ビタミンB6 |
あり +4 |
1回1~2滴 1日5~6回点眼 |
使用可能 | 使用可能 |
アルガード こどもクリア |
・クロルフェニラミン ・グリチルリチン酸 ・L-アスパラギン酸K ・ビタミンB6 |
あり +1 |
1回1~3滴 1日5~6回点眼 |
使用可能 15才未満 |
使用可能 |
*清涼感:メントール、カンフルの有無(クール感)
基本的に、「マイルド」が入ると、メントール成分がないアルガード目薬になりますね。
目にしみるのが嫌な方は、マイルドタイプを選ぶとよいと思います。
アルガードクリアブロックZとアルガードクリアブロックEXaの違い
アルガードクリアブロックZとアルガードクリアブロックEXaは、成分は全く同じですが、配合成分の濃度に違いがあります。
商品名 | 有効成分 |
アルガードクリアブロックZ | ・クロモグリク酸ナトリウム:1% ・クロルフェニラミンマレイン酸塩:0.03% ・プラノプロフェン:0.05% ・コンドロイチン硫酸エステルナトリウム:0.5% |
アルガードクリアブロックEXa | ・クロモグリク酸ナトリウム:1% ・クロルフェニラミンマレイン酸塩:0.015% ・プラノプロフェン:0.05% ・コンドロイチン硫酸エステルナトリウム:0.2% |
アルガードクリアブロックZの方が、かゆみを抑える成分と目の角膜を保護する成分が多く配合されています。
メーカーのHPでも、「全有効成分最大濃度配合。アルガード史上、最強の処方設計!」とされています。
とにかく、目のかゆみがつらいという方はアルガードクリアブロックZを選ぶといいですね。
どちらとも、「従来の一般用アレルギー用点眼剤を2日間位使用し、十分な効果が得られなかった方におすすめします。」との注意書きがあります。
アルガードクリニカルショットとアルガードクリアブロックzの違い
アルガードクリアブロックZとアルガードクリニカルショットは配合されている成分が一部違います。
商品名 | 有効成分 |
アルガードクリアブロックZ | ・クロモグリク酸ナトリウム:1% ・クロルフェニラミンマレイン酸塩:0.03% ・プラノプロフェン:0.05% ・コンドロイチン硫酸エステルナトリウム:0.5% |
アルガードクリニカルショット | ・トラニラスト:0.5% ・クロルフェニラミンマレイン酸塩:0.03% ・プラノプロフェン:0.05% ・タウリン:1% |
アルガードクリアブロックZとアルガードクリニカルショットの最も大きな違いは、抗アレルギー薬の成分です。
アルガードクリアブロックZの抗アレルギー成分、クロモグリク酸ナトリウムは病院で処方される医療用ではインタール点眼液(2%)です。
アルガードクリニカルショットの抗アレルギー成分、トラニラストは医療用ではザジテン点眼液(0.5%)です。
個人的には、成分の強さよりも、医療用と同じ濃度を含むアルガードクリニカルショットの方が抗アレルギー作用は期待できるのではと思います。
どちらの抗アレルギー成分も、今まさにアレルギー反応が起きている!という場合よりも、どちらかというと予防的に使われるイメージがあります。
医療用には、パタノール点眼液、アレジオン点眼液などもっと切れ味のよい抗アレルギー点眼液があるので処方されることはあまりありません。
アルガードクリニカルショット、アルガードクリアブロックは妊娠中や授乳中、7才以下の子どもは使用できない
アルガードクリアブロックZ、EXaとアルガードクリニカルショットは、妊娠中、授乳中の使用はできません。
有効成分の中には、妊娠中や授乳中の使用にリスクがある可能性があるからです。
・プラノプロフェンの医療用点眼液の添付文書
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳中の婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
[妊娠中及び授乳中の投与に関する安全性は確立していない。なお、動物実験(ラット)で分娩遅延が認められている。]・リザベンの医療用点眼液の添付文書
妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので,妊婦(特に約3カ月以内)又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい。
[動物実験(マウス)で,本剤の経口大量投与により,骨格異常例の増加が認められている。]・クロモグリク酸ナトリウムの医療用点眼液の添付文書
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[動物試験(ウサギ、マウス)で母体に毒性があらわれる大量の注射により胎児毒性(胎児吸収、体重減少等)の報告がある。]
妊娠中、授乳中、7才以下の子どもへの使用は添付文書で禁忌となっています。
妊娠中や授乳中の目のかゆみにアルガード目薬を使うなら、アルガード、アルガードクールEXなどを使うようにしましょう。
コンタクトしたまま使えるアルガード目薬は?
「コンタクトレンズを外してから、目薬を使ってください」
花粉症の目薬をもらう時、薬局や眼科でこう指導されたことはありませんか?
一般的な目薬には、防腐剤が使われています。
そのため、コンタクトレンズをつけたまま目薬を使わないようにとなっています。
防腐剤の<塩化ベンザルコニウム>という成分が、ソフトコンタクトレンズに吸着し、目に悪影響を及ぼす恐れがあるからです。
アルガード目薬の中では、アルガード、アルガードS、ロートアルガードクールEX、アルガード こどもクリアは、ハードコンタクトレンズを装着しているときの不快感にも使うことができます。
ソフトコンタクトレンズを使用の方の目のかゆみにおすすめするのは、アルガードコンタクトaです。
コンタクトレンズに影響する防腐剤は入っていないので、
ソフトコンタクトレンズ、使い捨てコンタクトレンズ、ハードコンタクトレンズをつけたまま、目薬を使うことができます。
・ロート「アルガードコンタクトa」
ただし、カラーコンタクトレンズは外してから目薬を使ってください。
もちろん、コンタクトレンズをしていない時の目のかゆみに使っても問題ありません!
ちなみに、コンタクトレンズを外して目薬を使う場合は、
目薬をさしてすぐにレンズをつけずに、5分ー15分くらい間隔をあけてからコンタクトレンズを装着するようにしましょう。
さいごに:アルガード目薬の違い比較の一覧、薬剤師が教える花粉症の市販薬
というわけで、
今回は、花粉症の目のかゆみ対策に役立つ市販薬、アルガード目薬について違いを比較しながらお話してきました。
アルガード目薬にはいくつか種類があり、成分や濃度が違っています。
清涼感のあるタイプや子どもも使えるタイプ、コンタクトレンズをつけたまま使えるアルガード目薬もあるので、症状や状態にあわせて選ぶようにしましょう。
■こちらの記事に、いろいろな花粉症対策をまとめているので、お役立てください!
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