「夜中に何度も目が覚めてしまう」
「時間的には寝ているはずなのに、熟睡感がない」
更年期になってから、そんな不眠の悩みを感じていませんか?
「不安や心配ごとが頭から離れない」
「眠れないこと自体が気になってしまう」
そんな不安を伴う不眠が目立ってくるのも、更年期の特徴です。
更年期の不眠に処方されることのある漢方薬のひとつに、加味帰脾湯(かみきひとう)があります。
今回は、そんな不安感が強くて熟睡できないタイプの更年期不眠によく使われる漢方薬、加味帰脾湯について薬剤師視点でわかりやすくお話しします。

加味帰脾湯がどんなタイプに向いているのか、合わないケースはあるのかも含めて解説します!
不安感が強くて眠れないタイプの更年期不眠

・夜中に何度も目が覚める
・眠りが浅く、夢が多い
・「また今日も眠れないのでは」と不安になる
更年期の不眠相談でよく聞く悩みです。
とくに、
もともと心配性だったり、
家族や仕事のことなどアレコレ気になり過ぎたり、
胃腸もあまり強くない
というような方は、「眠りの質の低下」と「不安感」 が重なりやすい傾向があります。
なぜ、不安が強いと熟睡できなくなるのか
更年期は、ただでさえ、
女性ホルモンの変化により自律神経や心のバランスが乱れやすい時期。

漢方では、眠りの質は
五臓六腑の心(しん)と脾(ひ) の働きと深く関係すると考えます。
・心(しん):精神活動・心の安定をつかさどる
・脾(ひ):消化吸収を行い、気(き;エネルギー)や血(けつ;栄養物質)をつくる
ストレスや過労が続くと、
脾の働きが落ち、気血が不足して、心に十分な栄養が届かなくなってしまいます。
その結果、
・気持ちが落ち着かない
・眠りが浅くなる
・夜中に何度も目が覚める
といった状態につながってしまうのです。
あなたもこんな症状はありませんか?
以下のチェック項目に当てはまる場合、
不安感が強く、熟睡できないタイプの不眠の可能性が考えられます。
✅普段から心配ごとが多く、考えごとをしだすと止まらない
✅眠りが浅い、夜中に目が覚めやすい
✅眠れないこと自体が不安になってしまう
✅疲れやすい
✅胃腸が弱い
✅顔色が悪い、貧血気味
不安感が強くて熟睡できない人に使われる漢方薬
このタイプの更年期不眠によく使われる漢方薬が、加味帰脾湯(かみきひとう)です。
加味帰脾湯の効果と効く仕組み
加味帰脾湯は、胃腸の働きを整えて気血を補い心に栄養を届けて精神を安定させる働きをする漢方薬です。
「無理に眠らせる」のではなく、眠れるような土台を内側から整えるイメージです。
効能・効果
体力中等度以下で、心身が疲れ、血色が悪く、ときに熱感を伴うものの次の諸症:貧血、不眠症、精神不安、神経症クラシエ 加味帰脾湯の添付文書より引用
市販の加味帰脾湯の比較
「また今日も眠れないかも…」
そんな不安を抱えながら夜を迎えるのはつらいですよね。
加味帰脾湯は市販薬として複数のメーカーから販売されており、体質に合えば、不安感を和らげながら眠りの土台を整えるサポートになります。
クラシエの市販の加味帰脾湯:顆粒タイプ
医療用の1/2量、1日3回(1回1包)の服用です。
クラシエからは、パッケージが異なるものが販売されていますが、包数に違いがあるだけで中身は同じと考えて問題ありません。
ロート製薬の市販の加味帰脾湯(和漢箋 ユクリズム):錠剤タイプ
医療用の1/2量で、1日3回(1回4錠)服用です。

漢方薬の服用に抵抗がある方は、ロート製薬の加味帰脾湯の方が錠剤なのでのみやすいかもしれません。
加味帰脾湯の服用時の注意点
加味帰脾湯は、睡眠薬とは違います。
「寝る前だけ飲む」というよりも、
1日3回、継続して服用して眠るための気力や体力を補うという考え方が基本です。
ただし、
・下痢しやすい方
・体力が十分にある方
には合わない場合もあります。
また、甘草を含むため、むくみや血圧上昇などの変化が出た場合は、服用を中止し、医師や薬剤師に相談してください。
更年期の不眠は「不安だけ」「疲れだけ」ではありません
更年期の不眠は、いくつかのタイプがあります。
加味帰脾湯は、不安感と体力低下が重なった不眠 に向いていますが、すべての不眠に合うわけではありません。
例えば、不安よりもイライラや怒りが前面に出るタイプでは、加味帰脾湯が合わないケースで別の漢方薬が合っていることもあります。
「今の自分の状態に合っているかどうか」
それが、漢方薬選びで一番大切なポイントです。
不安感が強くて眠れない悩みを解消しよう
更年期の不眠にはタイプがあります。
この記事では、不安感が強くて熟睡できないタイプの不眠によく用いられる加味帰脾湯について、薬剤師がわかりやすく解説しました。
眠れない日々が続くと、それだけでますます不安が強くなってしまいますよね。
不安を抱えたまま我慢し続けるより、体質に合う方法を一度試してみることも、前に進むきっかけになりますよ!
漢方薬だけでなく、栄養面から整えたい方には、
女性のゆらぎ世代向けに設計されたサプリメントという選択肢もあります。

成分設計と「自分に合うかどうかのポイント」について
薬剤師視点でわかりやすくまとめました!






















