この記事では、調剤薬局に勤務する薬剤師が市販の胃腸薬ガスター10の種類と飲み方について、わかりやすく解説をしています。
リバースコントロールとの違いも明確にしているので、合わせてお読みください!
市販薬ガスター10とは?効き方を解説
ガスター10は、市販の胃腸薬です。
成分はファモチジン。
医療用医薬品(病院で処方される薬)にも同じ成分・量を含むものがあり、スイッチOTCとして市販薬に切り替えとなった薬です。
ガスター10は、胃の粘膜にあるヒスタミンH2受容体にはたらき、胃酸の分泌を促す信号を遮断して、過剰な胃酸分泌を抑えます。
過剰な胃酸分泌は、胃の粘膜を傷つけたり、胃の逆流を引き起こしたりして、胃痛や胃もたれ、胸やけ、むかつきなどの症状の原因となります。
H2受容体拮抗薬として、この過剰な胃酸分泌を抑制して胃の不快な症状を和らげる薬がガスター10です。
ガスター10の効能・効果は、胃痛、もたれ、胸やけ、むかつきとなっています。
市販薬ガスター10の種類を解説!
市販のガスター10にはいくつかの種類があります。
詳しく解説していきますね。
ガスター10錠:服用しやすい小粒の錠剤
ガスター10錠はスタンダードな錠剤タイプ。
大きな錠剤が苦手な人でものみやすいサイズ(直径7mm)です。
ガスター10 <散>:スッと速く溶ける粉薬
ガスター10には、粉薬(散剤)もあります。
l-メントールが配合されているので、飲んだ時にスッとした清涼感が広がります。
0.5g/包と飲みやすい量の粉薬です。
ガスター10S錠:水なしでも服用できるのでおすすめ!
ガスター10S錠は、口中速溶タイプの錠剤で、水なしでのむことができます。
もちろん、普通に水でのんでも大丈夫です!
l-メントールが配合されているので、飲んだ時にスッとした清涼感が広がります。
急に胸やけや胃の不快感がでた時や水ものみたくない時に、水なしですぐにのむことができるのはメリットですね!
ガスター10のリバースコントロールとの違いは?
市販のガスター10の粉薬とS錠には、「リバースコントロール」という商品があるのを知っていますか?
「普通のガスター10との違いはなに?」と不思議に思う方もいると思います。
実は、リバースコントロールとの違いはなく、同じ製品なんです!
以下に、リバースコントロールという名前の商品をつくった理由が書いてあります。
ガスター10<散>(リバースコントロール)とガスター10<散>との違いは何ですか?
同じ製品です。
ガスター10が“胃酸逆流などによる胸やけ”に効果があることをご存じない方がいらっしゃるため、わかりやすいデザインの包装を追加しました。
第一三共ヘルスケアHPより引用
ガスター10 S錠(リバースコントロール)とガスター10 S錠との違いもなく、同じ製品です。
ちょっと紛らわしいですよね(^-^;
ガスター10の飲み方:食後や空腹時などタイミングに決まりがある?
市販のガスター10の服用タイミングについては、とくに決められた基準はありません。
「胸やけ、胃痛、むかつき、もたれの症状があらわれた時」に服用するタイプで、食事のタイミングに関係なくのむことができます。
もちろん、食前、食後、食間とどのタイミングでも問題ありません。
医療用のガスター10は夜の過剰な胃酸分泌を抑制するために、夜や寝る前に服用となっていることも多いです!
市販薬のガスター10の飲み方は、1回1錠です。
ガスターの胃酸の出過ぎをコントロールする効果は約8時間ほど持続するとされています。
なので、服用後、8時間たっても症状が治まらない場合はもう1錠服用することができます。
(1日2回まで)
市販のガスター10は15歳未満の子どもと80歳以上の人は服用することができません。注意してくださいね!
さいごに:市販薬ガスター10の飲み方や種類を解説!リバースコントロールとは?
市販薬のガスター10の種類や飲み方、リバースコントロールとの違いについて、現役薬剤師が解説しました。
市販のガスター10には、錠剤・散剤・S錠とありますが、おすすめなのは、水なしでのめるガスター10S錠です。
また、「リバースコントロール」と書いてあってもなくても製品は同じです。
市販薬のガスター10を3日間のんでも症状が改善しない場合は、病院を受診するようにしてくださいね!